強気アップラビンすべて表示アップラビン(APP)今後の株価見通しとは?最新の2023年第2四半期決算分析を通じて将来性に迫る!
マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ- 本稿では、注目の米国グロース銘柄であるアップラビン(APP)の2023年8月29日に発表された最新の2023年第2四半期決算と財務パフォーマンスの分析を通じて、同社の強み、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- 同社は2023年に12億ドルのフリーキャッシュフローを生み出すと予測されているが、16億ドルに達する可能性もあると見ています。
- 同社の足元の業績は好調で、魅力的なトップラインの成長を遂げており、AdTech業界でシェアを拡大しています。
- 同社のソフトウェア部門は事業の50%以上を占め、一定の成長率でユニティ・ソフトウェアと競合しています。
アップラビンへの投資テーマ
アップラビン(APP)は、2023年に12億ドルのフリーキャッシュフローを計上する予定である。
これは非常に保守的な見積もりである。
私は、アップラビンは来年16億ドル近くを稼ぐことができると信じているが、保守的に14億ドルとしよう。
これは、アップラビンが来年のフリーキャッシュフローの約10倍の価格で取引されていることを意味する。
さらに、この事業は、魅力的なトップラインの成長も実現している。
つまり、他のAdTech企業とは異なり、この事業は「単に」生き残っているというわけではない。
同業他社、つまりユニティ・ソフトウェア(U)の市場シェアを実際に奪っているのだ。
総合的に見て、アップラビンは本当に素晴らしいビジネスであり、2024年に向けての有益な投資となる可能性を秘めている。
では、早速、本題に入っていきたい。
アップラビンの短期的な見通し
アップラビンは、アプリのエコシステムの中で、特にモバイルゲームやアプリ開発に携わる企業のパフォーマンスを高めることに特化した企業だ。
同社は、アプリ制作者のプロセスを簡素化し、ユーザー・エンゲージメントを高め、収益を上げることを可能にするユニークなツールとソフトウェアを提供している。
同社は、アプリユーザーに表示する最も効果的な広告やコンテンツを決定することに重点を置いている。
また、同社はアプリ開発者に包括的なパフォーマンス分析を提供し、アプリの成功を評価し、収益源を最適化することを可能にし、彼らが業務を遂行する上で、極めて重要な役割を担っている。
中核サービスに加え、アップラビンはモバイルゲームを中心に350を超える多様な無料アプリのポートフォリオを提供している。
これらのアプリは、同社独自のツールと手法を活用し、データ分析を通じて大きな人気と収益化を実現している。
アップラビンの事業戦略には、積極的なM&A戦略が不可欠である。
通常、私はM&Aによって成長を支えるビジネスを避けたいと考えている。
なぜなら、そうしたビジネスは、リスクの高い買収を受け入れる一方で、買収の価格には敏感でないことが多いからだ。
しかし、創業者でCEOのアダム・フォロギがかなりの自社株式を保有していることを考えると、フォロギは長期戦を覚悟していることが伺える。
そして、それは同じく、私の考え方とも一致する。
このような背景を念頭に置いて、アップラビンの財務について説明しよう。
アップラビンの売上高成長率は増加傾向
多くのAdTechの同業他社とは異なり、アップラビンは現在もトップラインの成長を続けている。
最近の成長は、アップラビンのAI意思決定エンジンの最新版である、AXON 2.0のデビューによってもたらされている。
実際、アップラビンの原動力についてもう少し詳しく説明したい。
上記にある通り、アップラビンのソフトウェア部門は、収益の50%以上を占めている。
しかし、特に注目すべきは、サードパーティのパブリッシャーが所有するモバイルアプリケーションに広告を掲載するこのセグメントが、実際に非常にリーズナブルなペースで成長していることだ。
アップラビンのソフトウェア部門は、この事業の至宝である。
このセグメントは前年同期比28%増だった。
さらに、アップラビンのソフトウェア部門は、Unity Software(U)のGrow Solutions部門と競合している。
ユニティの成長率には昨年実施した大型買収が含まれているとはいえ、この事業のオーガニックグロースは、第2四半期で前年同期比7%だった。
言い換えれば、アップラビンのセグメントはユニティからかなりの市場シェアを奪っていることになる。
だからこそ、ここ1ヶ月、市場が特に低迷しているにもかかわらず、アップラビンの株価は底堅く推移しているのだ。
私は、投資家が、この事業が著しく過小評価されていることに気づいていると考える。
アップラビンのフリーキャッシュフローに注目
すでに何度も述べたことだが、アップラビンが特に魅力的なのは、この創業者主導のビジネスがフリー・キャッシュフローに焦点を当てていることだ。
上の図は、アップラビンのソフトウェア事業のものであり、この事業が常に60%以上のEBITDAマージンを上げていることを示している。
このように考えてみると、アップラビンのソフトウェア事業は、年平均成長率20%台で成長しているだけでなく、信じられないほど収益性が高いのである。
私は、今後12ヶ月以内にアップラビンのソフトウェア事業が、アップラビンの事業の65%から70%近くを占めるようになると考えている。
さらに、アップラビンの第3四半期ガイダンスを含めると、アップラビンはEBITDAで9億8000万ドルを稼ぐことになる。
したがって、アップラビンは2023年に13億ドルの調整後EBITDAを稼ぐと見積もってもいいだろう。
また、2024年の収益成長率11%というアナリストの現在の予想を考慮し、2024年にはソフトウェア・セグメントの収益性が大幅に向上することを念頭に置けば、アップラビンのEBITDAは15億ドルに達することになる。
実際に、アップラビンは決算説明会で、事業のEBITDA実績は2023年第2四半期に異常なまでに好調だったと述べた。
より標準化されたベースでは、EBITDAマージンは40%半ば程度になるだろう。
しかし、投資の安全性を増加するために、2024年にアップラビンが14億ドルしか稼げなかったと仮定してみよう。
この場合も、この株はEBITDAの10倍以下というお買い得な水準にあることが分かる。
ここでのマイナス面は、アップラビンが約24億ドルの純負債を抱えていることである。
事業が非常に強力なフリーキャッシュフローを生み出しているとはいえ、この高い負債水準は、アップラビンが、近い将来、目立った変化をもたらすべく、さらなる買収を行う能力を制限することになるだろう。
結論
私は、アップラビンが2024年に約14億ドルのフリー・キャッシュ・フローを生み出すと見積もっている。
この試算はやや保守的で、この数字がもう少し高くなる可能性は十分にある。
このバリュエーションは、アップラビンが来年のフリーキャッシュフローの約10倍で取引されていることを意味し、投資家にとって魅力的な投資対象となる。
AdTech業界の厳しい状況にもかかわらず、アップラビンは単に生き延びているだけでなく、ユニティ・ソフトウェアをはじめとする競合他社に比べてマーケット・シェアを拡大し、成功を収めている。
アップラビンの成功の秘訣はソフトウェア部門にあり、同社事業の50%以上を占め、前年比28%増という驚異的な成長率を誇っている。
CEOの強いオーナーシップと長期的ビジョンへのコミットメントにより、アップラビンによる買収経由での戦略的成長は十分に計算されていると思われ、さらに、フリー・キャッシュ・フローに重点を置いていることから、投資家にとって有望な見通しとなっている。
中核となるソフトウェア事業は、常に60%を超える高いEBITDAマージンを誇り、アップラビンの事業ポートフォリオを大半を占め、大幅な収益性をもたらすと予想される。
結論として、私はこの中型株が、2024年に魅力的なリターンをもたらす可能性があると考えている。
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