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05 - 19 - 2024

やや強気
コムキャスト
やや強気
全体として、同社は過去の平均値や同業他社と比べて魅力的なバリュエーション水準で取引されているように見える。
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コムキャスト / CMCSA / 予想配当利回り3% / 強気:2024年1Q決算速報・強み(優位性)分析と今後の株価見通し・将来性

イアニス・ ゾルンパノスイアニス・ ゾルンパノス
  • コムキャスト(CMCSA:予想配当利回り3.15% / 配当性向30%)はアメリカ合衆国に本社を置く大手通信およびメディア企業。
  • 中核となるケーブル事業は、全米のほぼ半分にあたる6300万世帯と企業にテレビ、インターネット接続、電話サービスを提供するためのネットワークを所有している。
  • そして、同社は2024年4月25日に2024年第1四半期決算を発表している。

コムキャスト(CMCSA)の概要

セクター:電気通信サービス

現在の株価:39ドル

時価総額:1540.8億ドル

弊社算出の一株当たり本質的価値:45.5ドル

安全マージン:13.69%

過去5年間の配当成長率:8.80%

次回配当落ち日:2024年7月3日

次回配当支払い日:2024年7月24日

予想配当利回り:3.15%

過去5年間の売上高成長率:7.00%

過去10年間の売上高成長率:9.30%

コムキャスト(CMCSAはアメリカ合衆国に本社を置く大手通信およびメディア企業であり、3つの事業から構成されている。

中核となるケーブル事業は、全米のほぼ半分にあたる6300万世帯と企業にテレビ、インターネット接続、電話サービスを提供するためのネットワークを所有している。

そして、この全米のほぼ半分の地域の約55%が、少なくとも同社のサービスの1つに加入している。

また、同社は2011年にゼネラル・エレクトリック(GE)からNBCユニバーサル社を買収している。

NBCユニバーサル社は、CNBC、MSNBC、USAを含む複数のケーブルネットワーク、NBCネットワーク、ピーコック・ストリーミング・プラットフォーム、複数の地元NBC系列局、そして、ユニバーサル・スタジオや複数のテーマパークを所有している。

加えて、2018年に買収したスカイ社は英国で圧倒的なプレゼンスを誇るテレビプロバイダーであり、スカイ社はこの地位を英国で築くために独自コンテンツに多額の投資を行ってきた背景がある。

スカイ社はイタリアでも最大の有料テレビ事業者であり、ドイツとオーストリアでも事業を展開している。

そして、コムキャストは2024年4月25日に2024年第1四半期決算を発表している。

コムキャスト(CMCSA)の収益と成長に関して

コムキャスト(CMCSA2024年第1四半期の非経常損益項目を除くベースでのEPSは、2023年第4四半期の0.84ドルに対し、0.979ドルとわずかに増加している。

また、一株当たり売上高も伸びを示し、前四半期の7.736ドルに対して7.53ドルという着地となっている。

加えて、長期的なパフォーマンスを見ると、同社株の非経常損益項目を除くベースでのEPSの過去5年間の年平均成長率(CAGR)は7.80%で、過去10年間の年平均成長率は9.40%となっており、中長期的に持続的な成長を実現していると言える。

さらに、今後10年間の同社業界の成長予測は、コムキャストの事業が明るい見通しであることを示唆している。

そして、同社の過去の財務レバレッジの程度を見ると、負債水準が効果的に管理されていることも分かる。

以上より、一貫した収益の成長実績と財務の安定性により、コムキャストはさらなる拡大に向けて業界の成長機会を活用するのに有利な立場にあると見ている。

コムキャスト(CMCSA)の配当に関して

コムキャスト(CMCSA)は過去5年間一貫した配当の成長を示しており、過去5年間の配当成長率は8.80%で、過去3年間の配当成長率は8.00%となっており、長年にわたる安定した配当の増加を示している。

また、EBITDA純有利子負債倍率は2.51倍であることからも、EBITDAと比較して負債の水準が管理可能なレベルであることを示唆している。

加えて、予想配当利回りは3.15%で、配当収入を求める投資家には魅力的な水準となっており、直近四半期、同社は1株当たり0.31ドルの配当を支払っている。

実際に、同社は四半期配当で一貫した実績があり、過去3四半期も1株当たり0.29ドル~0.31ドルの配当が支払われており、足元は連続して増配が行われている。

これは、同社が定期的な配当を通じて株主に報いるというコミットメントを示していると言える。

さらに、同社の配当成長率はセクター平均を上回っており、投資家に安定した配当による収入源とキャピタルゲインの可能性を提供している。

以上より、配当収入による安定性と配当成長を求める投資家は、コムキャストの配当パフォーマンスに魅力を感じるかもしれない。

予想配当利回り:3.15%

配当性向:30%

配当カバレッジ・レシオ:3.2

過去5年間の配当成長率:8.80%

EBITDA純有利子負債倍率:2.51倍

コムキャスト(CMCSA)のバリュエーションに関して

コムキャスト(CMCSA)の現在の株価は39.27ドルで、弊社算出の一株当たり本質的価値である45.5ドルを下回っており、潜在的に割安の可能性を示している。

また、実績PERは10.39倍となっており、同社の株価が利益に対して妥当な倍率で取引されていることを示唆している。

さらに、株価売上高倍率は1.3倍となっており、5年平均、並びに、10年平均をともに下回っており、売上高と比較した際に割安である可能性を示している。

加えて、EV/EBITDA倍率は6.35倍と業界平均を下回っており、EBITDAに基づいた場合には株価が過小評価されている可能性を示唆している。

全体として、コムキャストは過去の平均値や同業他社のバリュエーションと比べて、特に株価売上高倍率やEV/EBITDA倍率の面で魅力的なバリュエーション水準で取引されているように見える。

コムキャスト(CMCSA)のリスクとリターンに関して

コムキャスト(CMCSAのリスク評価分析では、主に投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポジティブなポイントを取り上げたい

まず、同社はピオトロスキーFスコアが8と高く、財務状況が非常に健全であることを示している。

さらに、ベニッシュMスコアは-2.7で、同社が利益操作を行っている可能性は低いことを示唆している。

また、PBRは1.88倍と1年ぶりの低水準に近づいており、同社株価が割安である可能性を示唆している。

加えて、実績PERは10.39倍は5年ぶりの低水準に近く、株価が割安である可能性を示している。

そして、同社は継続して予測可能な売上高と収益の成長を実現している点もポジティブであると言える。

全体として、投資家はコムキャストへの投資を検討する際には、これらのポジティブな指標を参考にする一方で、より定性面での今後の同社のポジショニング等についても慎重に比較検討すると良いだろう。

コムキャスト(CMCSA)のインサイダー(内部関係者)による売買に関して

過去12ヶ月、コムキャスト(CMCSA)のインサイダーによる同社株式の買い付けは確認されなかったが、2件のインサイダーによる同社株式の売却が確認されている。

ただし、インサイダーによる同社株式の保有比率はわずか0.35%である点にはご留意いただきたい。

一方で、機関投資家の同社株式の保有比率は62.68%と著しく高く、同社株式の売買において機関投資家の存在感が大きいことを示唆している。

以上より、インサイダーのトレンド分析によると、全体的にインサイダー取引の動きは限定的で、買いよりも売りの方が若干多いことからも、同社インサイダーの同社株式の今後の見通しへの自信の欠如を示している可能性がある。

そして、この点に関しては、インサイダーによる同社株式の保有比率が相対的に低いことも、この考えをさらに裏付けている可能性がある。

一方、機関投資家の保有比率が高いことは、機関投資家が同社に大きな関心を寄せていることを示しており、株価の安定性と長期的な見通しにとってプラスに働く可能性があるだろう。

コムキャスト(CMCSA)の流動性に関して

コムキャスト(CMCSA)の流動性は比較的高く、過去2カ月間の1日当たりの平均出来高は21,506,954株で、直近営業日の1日当たりの出来高は13,292,901株となっており、継続して活発な取引が行われていることが分かる。

また、同社株式のダークプール指数(DPI)は28.01%で、取引活動の一定の部分がダークプールで行われていることを示している。

※ダーク・プール指数は、ダーク・プール(私設取引所)内において、同社株式がどの程度取引されているかを示すものであり、注目すべき指標の1つである。

この高水準のDPIは、同社株式の価格発見への透明性と市場全体の効率性に影響を与える可能性がある。

そして、この水準は、機関投資家がこの銘柄を積極的に取引していることを示唆している可能性がある。

また、ダーク・プールにおける流動性は同社株価の安定に寄与し、株価のボラティリティを低下させるとも言える。

全体として、コムキャストの流動性は健全で、取引量は多く、また、ダーク・プールで取引される比率も比較的高水準にあることからも、同社株式は流動性の高い有望な投資対象であるように見える。