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05 - 13 - 2024

やや強気
データドッグ
やや強気
同社のトップラインの売上高は依然として目覚ましい成長を続けており、営業利益と純利益を生み出している。
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データドッグ / DDOG / 強気:最新の2024年1Q決算速報・競争優位性分析と今後の株価予想・将来性(Datadog)

ドノヴァン・ ジョーンズドノヴァン・ ジョーンズ
  • データドッグ(DDOG)は世界中の企業に監視目的のデータ分析ソフトウェアを提供しているテクノロジー企業である。
  • 同社は2024年5月7日に2024年度第1四半期決算を発表しており、営業利益と純利益が改善する中、売上高を伸ばし続けている。
  • そのため、私の同社に対する短期的な見通しは「強気」としている。

データドッグ(DDOG)について

データドッグ(DDOG)は2024年5月7日に2024年度第1四半期決算を発表し、売上高とコンセンサス利益の両予想を上回った。

同社のトップラインの売上高成長は引き続き目覚ましく、営業利益と純利益を生み出している。

従って、営業利益と純利益の改善故に、私のデータドッグへの短期的な見通しは「強気」としている。

データドッグ(DDOG)の概要と市場

2010年にオリヴィエ・ポメルCEOとアレクシス・レコック氏によって設立されたデータドッグ(DDOG)は、クラウド・スケールのアプリケーション向け観測可能性サービス分野のリーダーである。

同社はサーバー、データベース、ツール、サービスを監視するSaaSベースのデータ分析プラットフォームを提供している。

ポメル氏とレコック氏は、Wireless Generation社での経験を経て、開発者とシステム管理チーム間の摩擦を軽減することを目的にデータドッグを立ち上げた。

観測可能性プラットフォーム市場は、 今後数年で大きく成長すると予測されている。 2022年の市場規模は22億ドルで、2032年には年平均成長率8.2%で56億ドルに達すると予測されている。

データドッグの主要競合企業&製品

Splunk(CSCO:2003年に設立されたこの分野のパイオニアである同社は、現在も多くの顧客ベースと売上高を誇る重要なプレーヤーである。

ニュー・レリックNEWR):2008年に設立された同社は、クラウド生まれの観測可能性ソリューションで知られている。

ダイナトレースDT):2005年に設立された同社は、当初はアプリケーション・パフォーマンス管理(APM)にフォーカスしていたが、現在は幅広い観測可能性プラットフォームを提供している。

・Elastic(ESTC):Elastic Stackで知られる同社は、オープンソースのソフトウェアで有名になった。

・その他の競合には、IBM(IBM)、VMware(AVGO)、Micro Focus、AppDynamics、Zebrium、StackState、Epsagon、Sumo Logic、Logz.io、Moogsoft、BigPanda、Grafana Labsなどがあり、それぞれが観測可能性とAIOpsの分野でユニークな機能を提供している。

データドッグ(DDOG)を取り巻くトレンドと成長要因

・クラウド技術とデジタル化の採用の増加。

・アプリケーションパフォーマンス管理分野の成長。

・データ分析と観測可能性を強化するためのAIと機械学習の進歩。

データドッグ(DDOG)の成長をリードする市場セグメント

・クラウドベースの観測可能性ソリューション。

・ログ管理とデータ分析のためのAI主導型プラットフォーム。

・アプリケーション・セキュリティとパフォーマンス監視に特化したソリューション

データドッグ(DDOG)の最近の財務動向

データドッグ(DDOG)の四半期別の総売上高(紫色の列:Total Revenues)は力強く成長を続けており、四半期別の営業利益(青色の線:Operating Income)も変動はしているが、過去2四半期はプラスを維持している。

四半期別売上総利益(紫色の列:Gross Profit)は売上高と連動して上昇を続けている。また、四半期別販売費および一般管理費(青色の線:Selling General & Admin Expenses, Total)は上昇しているが、その割合はより緩やかで、営業レバレッジが高まっていることを示している

さらに、希薄化後一株当たり利益(EPS)は過去3四半期ともプラスを維持している。

(上記グラフのデータはすべて百万USD単位・GAAPベース)

また、過去12ヶ月間、同社の株価は34%上昇したのに対し、iシェアーズ・エクスパンデッド・テクノロジー-ソフトウェアETF(IGV)の上昇率は36%となっている。

データドッグ(DDOG)のバリュエーションとその他の指標

以下は、データドッグ(DDOG)に関連するバリュエーションの表である

指標

企業価値 / 売上高(予想

14.5

企業価値 / EBITDA(予想

58.0

株価売上高倍率(直近過去12か月

17.2

売上高成長率(予想)

24.2%

純利益率

5.1%

EBITDAマージン

2.3%

時価総額

$39,800,000,000

企業価値

$37,970,000,000

営業キャッシュフロー

$738,440,000

実績EPS(直近過去12か月

$0.33

予想EPS

$1.56

一株当たりフリー・キャッシュフロー(直近過去12か月

$2.04

また、40%ルールとは、ソフトウェア業界の経験則であり、売上高成長率と営業利益率の合計が40%以上であれば、その企業は、ソフトウェア企業として、許容できる成長と営業利益率の軌道に乗っていることを示すものである。

下表のように、同社の直近の調整前40%ルールの計算値は2024年第1四半期時点で26.2%であることから、同社はこの点で改善が必要であると言える。

40%ルール・パフォーマンス(調整前

2024年第1四半期

売上高成長率

24.2%

営業利益率

2.0%

合計

26.2%

データドッグ(DDOG)の見通し

市場のアナリストとの直近の決算電話会議において、データドッグ(DDOG)の経営陣は下記の点を強調している。

売上高

・第1四半期の売上高は6億1,100万ドルで、前年同期比27%増となり、ガイダンス範囲の上限を上回った。

コストまたは経費

・営業費用は前年同期比14%増となったが、その主な要因として営業・マーケティング部門と研究開発部門の雇用増が指摘された。

キャッシュフロー

・フリー・キャッシュフローは1億8700万ドルで、フリー・キャッシュフロー・マージンは31%であった。

貸借対照表項目

・第1四半期の現金、現金同等物、有価証券は28億ドルであった。

海外事業

・国際的な売上高の伸びは北米を上回ったが、これは海外市場における採用の強化と販売能力の増加を反映したものである。

売上高ガイダンスとトレンド

・第2四半期の売上高は6億2,000万~6億2,400万ドルで、前年同期比22%の成長を見込んでいる。

・2024年度の売上高ガイダンスは25億9,000万ドルから26億1,000万ドルに設定されており、前年比成長率は22%から23%である。

同社は、特にクラウドの導入が拡大し続けている海外市場において、販売能力と投資が増加している。

また、より多くの顧客がAI技術を採用・導入するにつれて、AI主導の売上が事業の大部分を形成し始めている。

さらに、顧客ベースでは、コストの最適化とオペレーションの簡素化を求める動きにより、統合の動きが続いている。

以上より、同社の営業利益と収益、そして大幅な売上高の成長を踏まえ、データドッグに対する私の見通しは「強気」としている。