やや強気エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズすべて表示【高配当】エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(EPD)の将来性は有望!配当利回りは6.9%で配当金は0.525ドル!
ヴェンカット・ ラガーヴァン- 本稿では、注目の米国高配当銘柄であるエンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(EPD:予想配当利回り6.9%・配当金0.525ドル)の10月29日発表の最新の2024年第3四半期決算分析を通じて、同社の今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- 高配当銘柄をポートフォリオに加えることは、安定した収入を確保し、経済状況に左右されない資産運用を可能にする重要な投資戦略です。
- 同社は、業界最大級の中間流通事業者であり、パイプライン運営や液体貯蔵、輸出ターミナル管理などで記録的な取扱量を達成しています。
- 同社は配当を着実に増加させるとともに、買収や成長分野への投資を通じて事業を拡大し、堅実なバランスシートと流動性基盤を維持しています。
はじめに
秋晴れの美しい季節、街や自然は鮮やかな色に染まり、写真好きや旅行者、誰にとっても心が弾む光景が広がります。
しかし、木々の多い地域に住む人にとっては、落ち葉の片付けという少し厄介な仕事もついてきます。
この作業は必要不可欠で、しかも秋の間続く終わりのないものです。
落ち葉が積もったままだと日光を遮り、湿気がこもり、カビが発生しやすい環境を作り、芝生を病気に弱くしてしまいます。
一方で、こまめに落ち葉を取り除くことで、冬の間芝生を健康に保ち、春には再び元気に育つ土台を作ることができます。
この「落ち葉掃除」が庭を整えるのと同じように、配当を出す銘柄をポートフォリオに加えることは、投資全体にバランスと安定感をもたらします。
手入れの行き届いた庭が四季を通して美しさを保つように、しっかりと設計されたインカムポートフォリオは、どんな経済状況でも安定したキャッシュフローを生み出してくれます。
では、この秋「高配当」を狙える注目の銘柄をご紹介していきます。
さっそく見ていきましょう!
エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(EPD:予想配当利回り6.9%・配当金0.525ドル)
エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(EPD)は、米国に上場している中間流通(ミッドストリーム)のMLP(マスター・リミテッド・パートナーシップ)として最大規模を誇り、業界をリードする企業です。
同社は、総延長5万マイル以上のパイプライン、3億バレルの液体貯蔵容量、26の分別施設、20の深海港湾施設を運営し、原油、天然ガス、NGL(天然ガス液)を生産者から消費者や輸出ターミナルに安全かつ効率的に届ける役割を担っています。
直近の10月29日に発表された2024年度第3四半期決算では、記録的な取扱量を達成しました。
具体的には、1日あたり75億立方フィートの天然ガスを処理し、1日1,280万バレル相当の原油輸送量を記録しています。
調整後EBITDAは24億ドル(前年同期の23億ドルから増加)を計上し、分配可能キャッシュフロー(Distributable Cash Flow)は20億ドルを創出しました。
これにより、四半期配当を1.7倍の余裕でカバーし、8億800万ドルの分配可能キャッシュフローを内部留保し、年初来累計では23億ドルに達しています。
設備投資プロジェクトも順調に進んでおり、2025年にはバイアパイプライン、分別施設14、ネチェス川NGL輸出ターミナルの第1フェーズ、モーガンズポイントターミナルの最終段階の拡張工事が完了する見通しです。
また、2026年にはデラウェア州での処理施設が稼働を開始する予定で、これらのプロジェクトは新たなキャッシュフロー源となり、事業価値をさらに拡大することが期待されています。
そして、2024年の成長投資額は35億~37.5億ドルと見込まれ、変更はありません。
主要な大型プロジェクト
建設中の大型プロジェクト総額は69億ドルで、将来的なキャッシュフローの成長とユニットホルダーへの資本還元を支える計画
(出所:エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズの2024年度第3四半期決算資料)
また、エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズは、9億5000万ドルでPinon Midstreamの資産を買収したことを発表しました。
この買収は、実質的に約10億ドルの成長予算を追加するのと同等であり、負債を大幅に増やすことなく将来の成長を確保します。
さらに、オクシデンタル・ペトロリアム(OXY)の二酸化炭素回収子会社である1PointFiveとの契約も発表され、二酸化炭素貯留ビジネスでの大幅な成長が期待されています。
そして、今回の取引は、エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズにとって新たな成長分野を開拓する重要な一歩となりました。
この契約の一環として、同社は新たなパイプラインネットワークを構築し、1PointFiveに対して料金ベースの輸送サービスを提供します。
これにより、ヒューストン港湾地区近郊の施設で回収された二酸化炭素を、1PointFiveのBluebonnet貯留ハブに輸送します。
加えて、最近の取引による成長機会を考慮し、エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズは2025年の成長投資額の予測範囲を35億~40億ドルに更新しました。
同社は2024年第3四半期末時点で、調整後EBITDAの3倍のレバレッジ比率を維持し、56億ドルの利用可能なクレジット枠と制限のない現金を保有しています。
また、2024年第3四半期の純利益は14億ドル、1ユニット当たり0.65ドルで、前年同期比8%の増加を達成しました。
さらに、配当の着実な増加に加え、同四半期中に約260万ユニットの普通株式を7600万ドルで買い戻しています。
これにより、過去12か月間の買い戻し総額は2億5200万ドルに達し、買い戻しプログラム全体では11億ドルとなりました。
以上より、エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズは、業界トップクラスのミッドストリーム事業者として、買収や新たな成長分野への参入を通じて事業を拡大し続けています。
そして、堅実なバランスシートと強力な流動性基盤を持つ同社は、配当を増やしながら、設備投資や買収にも積極的に取り組む体制を整えています。
結論
秋は変化の季節に向けて準備を整えるタイミングです。
寒い冬を迎える前に庭をしっかり手入れし、春に再び元気に育つための基盤を作ることが大切です。
落ち葉を掃くように、安定した配当を生む投資をポートフォリオに加えることは、将来に向けた準備の一環といえます。
私たちは毎月、毎四半期、毎年、安定して大きな配当を受け取っています。
これこそがインカム投資の力であり、その魅力です。
一年を通して信頼できる収入を確保することが可能なのです。
さあ、一緒に高配当を手に入れましょう!
また、その他の米国高配当銘柄に関するレポートに関心がございましたら、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上よりご覧いただければと思います。
直近では、予想配当利回り8.93%の米国高配当BDCであるアレス・キャピタル(ARCC)や予想配当利回り5.6%の米国高配当REITであるリアルティ・インカム(O)、さらに、予想配当利回り7.1%の米国高配当REITであるヘルスケア・リアルティ・トラスト(HR)に関するレポートも執筆しております。
アレス・キャピタル(ARCC)
リアルティ・インカム(O)
ヘルスケア・リアルティ・トラスト(HR)
その他のエンタープライズ・プロダクツ・パートナーズ(EPD)に関するレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、エンタープライズ・プロダクツ・パートナーズのページにアクセスしていただければと思います。
さらに、私のプロフィール上にて、私をフォローしていただくと、最新のレポートがリリースされる度に、リアルタイムでメール経由でお知らせを受け取ることが出来ます。
私のインカム・高配当銘柄に関するレポートに関心がございましたら、是非、フォローしていただければと思います。
アナリスト紹介:ヴェンカット・ ラガーヴァン
ラガーヴァン氏のその他の配当関連銘柄のレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、ラガーヴァン氏のプロフィールページにアクセスしていただければと思います。
インベストリンゴでは、弊社のアナリストが、高配当関連銘柄からAIや半導体関連のテクノロジー銘柄まで、米国株個別企業に関する動向を日々日本語でアップデートしております。そして、インベストリンゴのレポート上でカバーされている米国、及び、外国企業数は250銘柄以上となっております。米国株式市場に関心のある方は、是非、弊社プラットフォームよりレポートをご覧いただければと思います。