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05 - 16 - 2024

強気
ロビンフッド・マーケッツ
強気
収益性の改善と堅調な成長見通しに基づき、同社に対して引き続き強気で見ている。
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ロビンフッド(HOOD:強気)株価の今後の見通し:最新の2024年第1四半期決算は好調で目標株価は30ドル!

マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
  • 本稿では、注目の米国フィンテック企業であるロビンフッド・マーケッツ(HOOD)の2024年5月8日に発表された最新の2024年第1四半期決算の分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
  • ロビンフッドは強固なバランスシート、増加するフリー・キャッシュフロー、そして堅調な顧客需要に支えられ、2024年には25%の年平均成長率が期待され、2025年初頭に9億ドルのEBITDAが見込まれています。
  • 同社は無借金で多額の現金を保有し、革新的なサービスを提供することで顧客基盤を拡大し、規制上の課題にも対応しつつ競争力を強化しています。
  • 2025年夏までの目標株価を一株あたり30ドルに設定しており、引き続き成長を予想しているため、ロビンフッドに対して「強気」で見ています。

ロビンフッド(HOOD)への投資に関して

私がロビンフッドHOOD)に強気である理由は至ってシンプルである。

バランスシート、顧客需要、フリー・キャッシュフロー増加、これらのポイントを確認していただきたい。

同社は約50億ドルの現金を保有しているが、これは自由に使える現金であり、顧客からの預金(制限付きの現金)とはまったく別のものである。

加えて、同社は負債もなく、その上、このビジネスは来年のある時点で、約9億ドルのEBITDAを稼ぐことが期待できる。

そのため、私は同社に対して「強気」で見ており、2025年夏までの目標株価を一株あたり「30ドル」としている。

なぜロビンフッド(HOOD)のか?なぜ今なのか?

ロビンフッド(HOOD)は、堅調な売上高成長、記録的な純預金残高、さらに、ロビンフッド・ゴールド・サブスクリプションの採用増加と多くのマイルストーンを実現しており、これらは同社の顧客基盤の拡大とマーケット・シェアの向上を示していると言える。

さらに、ロビンフッド・ゴールド・クレジットカードやカスタマイズ可能なアプリ体験のような革新的なサービスの提供を通じて顧客を引き付け、それらの顧客を維持することに戦略的な重点を置いていることは、同社の競争力を高めるというコミットメントを反映している。

しかし、同社は、特に規制当局の監視や、さらに、同社が受けたSECからのウェルズ通知への対応等、短期的には大きな課題に直面している。

また、同社のクリプト関連ビジネスに関する規制上の問題は、同社の今後の経営に懸念を抱かせるものである。

同社はコンプライアンスと顧客中心主義へのコミットメントを維持しているが、規制の結果をめぐる不確実性は逆風となり得る。

SECの規制問題は、法的リスクやコンプライアンスリスクだけでなく、投資家心理にも影響を与えるため、同社にとって多面的な課題となっている。

一方で、同社の今後の成長性を分析する上では、同社製品に対する顧客の需要が高まっていることを確認する必要があり、下記の図はこのトレンドを明確に示している。

(原文)Net Deposits were a record $11.2 billion in Q1, translating to a 44% annualized growth rate and contributing to a 30% growth rate over the last twelve months

(日本語訳)第1四半期の純預金残高は112億ドルと過去最高を記録し、年率換算で44%の伸びとなり、過去12ヵ月間の伸び率に占める割合は30%となった。

このグラフが示していることは、顧客がより多くの資金を同社に預けているということであり、このプラットフォームを利用する顧客が同社についてどう考えているかを表していると言える。

もし運用資産が増えれば、最終的には同社を通じた取引が増えることになる。

つまり、より多くのフリー・キャッシュフローが同社のボトムラインに変換されることとなる。

このような背景を踏まえ、次に同社のファンダメンタルズについて説明したい。

ロビンフッド(HOOD)の2024年の売上高成長率:25%の年平均成長率

ロビンフッド(HOOD)は、前年と比較すると非常にハードルが高いという状況であるにもかかわらず、力強い成長を遂げている。

2023年度第2四半期の業績を踏まえると、今後、特に、2024年度第2四半期はさらに厳しい比較対象となり、2024年第1四半期の前年同期比40%という非常に高い売上高成長率から成長が減速することは避けられないだろう。

しかし、ここからが重要である。

2024年第2四半期を過ぎれば、2024年の残りの期間、同社は非常に容易な比較対象と対峙することになる。

これらを総合すると、2024年に同社は年平均成長率25%を達成することが可能であると見ている。

そして、ここで重要なポイントは、市場が同社はより安定している企業であると信じることである。

同社は既存企業から市場シェアを奪うことができており、同社が潜在的な証券業界におけるリーダーと見なされれば、さらなるプレミアムのバリュエーションで報われるだろうと見ている。

そして、そのバリュエーションに関して説明していきたい。

ロビンフッド(HOOD)のバリュエーション:予想EBITDAの17倍

これが強気のケースの第2部だ。

ロビンフッド(HOOD)の顧客は、一度プラットフォームに資産を預けると、同社にとどまるだけでなく、時間とともに資産を増やしていく。

つまり、同社は顧客を獲得するために一定のコストを負うことになるが、彼らがプラットフォームに登録した後、1年以内にそのコストを回収出来る顧客もいれば、3年かかる顧客もいる。

とはいえ、3年で元が取れるというのは、経済学的に見ても非常に大きなことであり、これが同社の強力なフリー・キャッシュフローにつながっていると言える。

足元、私は同社について下記の様に述べている。

「ロビンフッドのEBITDAマージンは28%で2023年第4四半期を終え、前年同期比で600ベーシスポイント(6%)上昇している。 その上、決算説明会を通じて、同社は2024年にマージンをさらに拡大する余地があると指摘している。従って、誇張なしに、今年、同社がEBITDAを30%成長することが出来ると私は見ている。そのため、私は同社が2024年に8億ドルのEBITDAを達成すると見ており、これは、1カ月前に私が同社の分析レポートをリリースした時よりも23%の増加となっている。」

私は、今、これらの数字は保守的過ぎていたと考えており、その理由は以下の通りである。

上記の通り、2024年度第1四半期のEBITDAマージンは40%であった。

仮にこの四半期が特に好調で、同社のEBITDAマージンが2024年は通年では緩やかになると仮定しても、2024年のEBITDAマージンは32%程度になる可能性があると見ている。

したがって、2025年初頭のある時点で、約9億ドルのEBITDAが見込めると私は考えている。

そして、上記の内容を踏まえると、同社の足元のバリュエーションは、明らかに年平均成長率25%近くで成長し、市場シェアを獲得している事業としては非常に割安であると見ている。

特に、時価総額の約3分の1が現金のみで構成され、負債がないことを考えればなおさらである。

ロビンフッド(HOOD)に対する結論

結論として、ロビンフッド(HOOD)に対する私の投資テーマは至ってシンプルである。

安定した顧客需要の獲得とフリー・キャッシュフローの増加に重点を置く同社の姿勢は、インフレクション投資家の基本原則に合致している。

目先の規制上の課題にもかかわらず、同社の過去の実績により実証されている売上高の継続的な成長に加えて、革新的なサービス、そして多額の手元資金(無借金)を含む強固な財務体質が、同社の将来の成功の可能性を支えていると見ている。

2024年には年平均成長率25%で成長し、2025年初頭のある時点ではEBITDAは9億ドルに達すると予想されるため、株価は2024年の間も上昇を続けると見ている。

以上より、私は同社株式「強気」で見ており、2025年夏までの目標株価を一株あたり「30ドル」としている。

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