やや強気メタ・プラットフォームズすべて表示メタ(META)現在の株価は買い時?目標株価は650ドル!最新の決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る!
マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ- 本稿では、注目の米国テクノロジー銘柄であるメタ(META)の「現在の株価は買い時か?」という質問に答えるべく、最新の2024年第1四半期決算の分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- 同社は2024年第1四半期決算発表後に株価が下落したが、依然として高い成長見通しがあり、事業価値も変わっていないと考えています。
- 同社はAIへの投資を積極的に行い、ユーザーエクスペリエンスの向上や事業の持続的成長、さらには新たな収益源の創出を図っており、他のハイテク企業との差別化を図っています。
- 将来の予想フリー・キャッシュフローの15倍のバリュエーションでの投資は割安であると考え、長期的な成長と収益性を見据え、同社の目標株価を650ドルに設定しています。
メタ(META)への投資テーマ
2024年4月24日に発表された2024年第1四半期決算報告以前は、メタ(META)の株価は、他の銘柄・市場が一息つく中、堅調に推移していた。
しかしながら、同社の決算発表を受けて株価が著しく下落していることからも、投資家は売りという判断で同社の決算を評価している。
ただし、同社への投資テーマは依然として変わっていない。
なぜなら、後程説明する通り、同社の事業の見通しは無傷であり、成長を継続している。
私は、同社のような質の高い事業に将来フリー・キャッシュ・フローの15倍のバリュエーションを支払うことは、割安であると見ている。
市場全体を見渡してみると、同社はメガキャップはもちろんのこと、大型株の中でも最も割安な銘柄の一つとなっているように見える。
実際に、時価総額の5%近くがキャッシュで構成され、負債がゼロのこのビジネスは、まさに堅実そのものである。
それらの理由を背景として、私は2025年夏までの同社の目標株価である630ドルを再確認したい。
メタ(META)への投資における重要な背景
私は、以前のメタ(META)に関するレポートにおいて、下記の様に述べている。
「2024年、メタの売上は年平均22%で成長し、このビジネスは非常に収益性が高いため、株価は営業利益の15倍となるだろう。」
「当然ながら、メタは必要以上のキャッシュを持っているため、配当の開始と自社株買いによる株主還元によって投資家に報いることにした。」
四半期決算の結果を受けて自身の予想を修正したところ、以前の予想は少し強気過ぎていたと思っている。
しかし、年平均成長率約18%は現実的な結果であり、最も合理的な成長率であると見ている。
では、なぜメタはこれほど積極的に将来の展望に投資するのだろうか?
同社のAIへの投資は、ユーザー体験に革命を起こし、持続的な事業成長を促進することを目的とした戦略的ビジョンの要である。
このイニシアチブの最前線にあるのがMeta AIで、WhatsApp、Messenger、Instagram、Facebookを含む同社の一連のアプリをシームレスに統合するように設計された最先端のAIアシスタントである。
Llama 3のようなAIモデルを活用することで、Meta AIはユーザーとのインタラクションのパラダイムを再定義し、ユーザーからの問い合わせに直感的でインテリジェントなレスポンスを提供し、エンゲージメントを高め、32億人以上のデイリーアクティブユーザーを抱えるメタの膨大なユーザーベースとのより深いつながりを育むことを目指している。
このAIへのコミットメントは、複雑な質問に答えるMeta AIの能力だけでなく、アニメーションや高品質の画像などの動的コンテンツをリアルタイムで生成する能力にも表れている。
同社はAIを通じて、ユーザー体験をかつてないレベルまで高め、より没入感のあるパーソナライズされたデジタル環境の基礎を築こうとしている。
さらに、同社のAIへの投資は、ユーザー向けアプリケーションにとどまらず、クリエイター向けAI、ビジネス向けAI、社内開発ツールなど、さまざまな取り組みに及んでいる。
メタは、クリエイターにAI主導のツールを提供することで、彼らのコミュニティをエンゲージし、ビジネス間の交流を促進することにコミットしている。
さらに、AIの研究とインフラを推進する同社のコミットメントは、新たな収益源を解き放つための基礎を築く技術革新の境界を押し広げることへの献身を強調している。
こうした背景を踏まえて、同社のファンダメンタルズについて説明しよう。
メタ(META)の売上高成長率:2024年の年平均成長率は約18%に
メタ(META)の売上高成長率は、下半期には非常に厳しい比較対象との戦いに直面するだろう。
投資家たちは明らかにこのことを考えており、その中で一部の投資家たちは足元で利益確定を行っているようにも見える。
つまり、投資家が今直面している懸念を簡潔に表現するならば、「比較対象がますます厳しくなった後、投資家は2025年のメタにどのような成長率を期待できるのか」ということである。
とはいえ、この不確実性はすでに同社のバリュエーションに織り込まれていると私は見ている。
メタ(META)のバリュエーション:将来フリー・キャッシュフローの15倍
私がメタ(META)について特に魅力的だと思うのは、この事業がいかに収益性が高いかという点である。
実際に、同社は34%のフリーキャッシュフロー・マージンを達成したばかりである。
この事業について少し考えてみると、このようなマージンを継続的に生み出せる事業が世界にどれだけあるだろうか?
つまり、彼らは世界最高のビジネスのひとつを築き上げているのである。
WhatsApp、Instagram、Giphyなど、いくつかの買収を行ったが、概して、フリー・キャッシュフローを成長させることに集中し続けてきた。
だから、メタが設備投資を従来予想の350億ドルから約400億ドルに増やし、運営費も数十億ドル増やすと述べたとき、我々はそれを歓迎すべきであると見ている。
それはなぜか?
結局のところ、これはメタがモート(競争優位性)を築くことに繋がるからである。
Aクラスの経営陣がこれだけの規模の投資を行えるほどの資金力を持つビジネスが他にあるだろうか?
つまり、彼らは非常に深いモートを築こうとしているのである。
そうやって競合他社を出し抜き、よりアグレッシブになりながらも、過去の長期に渡る実績を示すのである。
エヌビディア(NVDA)がこれほどまでに利益を上げ、手の付けられない存在になれたの理由の大部分は、同様の理由であると考えている。
総じて、私はメタの将来フリー・キャッシュフローの約15倍のバリュエーションを支払うことは理にかなっていると見ている。
メタ(META)への投資に関する結論
メタ(META)のような先進的で戦略的な位置づけの企業に将来フリー・キャッシュフローの15倍のバリュエーションを支払うことは理にかなっており、割安であると見ている。
同社のAIへの絶え間ない投資は、ユーザーエクスペリエンスを再構築し、持続的な事業成長、価値創造、そして最終的には新たな収益源を解き放つことへのコミットメントを強調している。
さらに、同社のフリー・キャッシュフロー・マージンの素晴らしい実績と、設備投資と運営費への積極的な投資を通じてモートを拡大する戦略的な焦点により、同社はハイテク業界のリーダーとしての地位を維持する態勢が整っていると見ている。
これらの要素を考慮すると、将来フリー・キャッシュフローの約15倍のバリュエーションでメタに投資する機会は長くは続かないだろうと考える。
そして、本稿を通じて、改めて、私の同社株式の目標株価である650ドルを再確認したい。
また、その他のメタ・プラットフォームズ(META)はに関するレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、メタ・プラットフォームズのページにアクセスしていただければと思います。
アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
📍テクノロジー&エネルギー担当
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