やや強気メタ・プラットフォームズメタ(META)の株価は10年後も堅調?同社のAIとメタバース戦略を徹底分析!

- 本稿では、注目の米国テクノロジー銘柄であるメタ(META)の株価が10年後も堅調であるかを検証するべく、同社のAIとメタバース戦略が今後の株価見通しに与える影響を詳しく解説していきます。
- 同社は、AIへの積極的な投資とメタバース戦略により、将来的にユーザーエンゲージメントとビジネス成長を促進すると期待しています。
- 同社は2024年に18%の売上成長率を目指しており、競合他社を凌駕するための高いキャッシュフロー・マージンを維持し、フリー・キャッシュフローの増加が見込まれています。
- 同社の株価は、来年の予想フリー・キャッシュフローの約22倍というバリュエーションで評価されており、堅実なバランスシートと将来の成長見通しから魅力的な投資先に見えます。
メタ・プラットフォームズ(META)への投資に関して
メタ・プラットフォームズ(META/ フェイスブック:予想配当利回り0.4%)は私のポートフォリオの中で唯一のメガキャップ株である。
次に大きな銘柄はPDDホールディングス(PDD)とアリスタ・ネットワークス(ANET)で、時価総額はそれぞれ2000億ドルと1000億ドルとなっている。
メタ・プラットフォームズへの投資を選んだのは、同社の将来性がギガクラウド・テクノロジー(GCT)やライフMD(LFMD)と同じくらい良いと考えているからである。
メタ・プラットフォームズは来年も10%台半ばの成長が可能だと私は考えているが、現在の株価は、来年のフリー・キャッシュフローの約22倍というバリュエーションとなっている。
そして、私は2025年夏までの同社の目標株価として630ドルと見ており、その理由を説明していきたい。
メタ・プラットフォームズ(META)に関する重要な背景
4月26日のレポートにおいて、私はメタ・プラットフォームズ(META)に関して下記の様に述べている。
「2024年4月24日に発表された2024年第1四半期決算報告以前は、メタ(META)の株価は、他の銘柄・市場が一息つく中、堅調に推移していた。しかしながら、同社の決算発表を受けて株価が著しく下落していることからも、投資家は売りという判断で同社の決算を評価している。ただし、同社への投資テーマは依然として変わっていない。なぜなら、後程説明する通り、同社の事業の見通しは無傷であり、成長を継続している。」
実際に、同社の株価は2024第1四半期決算を受けて大暴落したが、それから30日も経たないうちに、株価は元の位置に戻っているというのが現状である。
なぜメタ・プラットフォームズ(META)なのか?
メタ・プラットフォームズ(META)のベア(弱気)・ケースについて話そう。
同社はユーザー体験を向上させ、ビジネスの成長を促進するためにAIに多額の投資を行っており、これが市場の重要な懸念事項となっている。
基本的に、市場はどの上場企業による新規投資等は望んでおらず、特に成熟した企業であれば尚更である。
同社のケースでは、市場の投資家は、同社が投資に対して妥当なリターンを得られないことを恐れているのである。
そして、市場が求めているのは予測可能性であり、市場が特に注目している情報はフリー・キャッシュフローである。
そのため、私は市場の投資家の同社に対する懸念を十分に理解しているが、このような時期は永遠に続くわけではない。
また、メタバースへの同社の積極的な投資は、正当な投資収益をもたらす可能性が高いと見ている。
さらに、同社の戦略の中心は、Llama 3のようなAIモデルを活用して、ユーザーとのインタラクションを改善し、エンゲージメントを高め、32億人のデイリーアクティブユーザーのつながりを強化することである。
これは、他のほぼすべての企業が目指していることと同じではないだろうか?
エンドユーザーとのエンゲージメントの効率を最大化するためにAIを活用するのである。
ユーザー・アプリケーションにとどまらず、同社のAI投資にはクリエイター、ビジネス、社内開発向けのツールも含まれる。
これらの取り組みは、AIの研究とインフラを推進する同社のコミットメントを強調するものであり、技術革新を通じて新たな収益機会を模索する上で重要な役割を果たすだろう。
では、上述の内容を踏まえ、同社のファンダメンタルズについて話を進めていきたい。
メタ・プラットフォームズ(META)の売上高成長率:2024年の年平均成長率は約18%を想定
メタ・プラットフォームズ(META)の売上高成長率は、2023年度の業績を踏まえると、2024年下半期には非常に厳しい比較対象との戦いになることが想定される。
とはいえ、今年は米国の選挙があるため、第4四半期は多くの投資家が通常織り込んでいるよりも、特に広告費にエクスポージャーのある企業にとっては好調になる可能性がある点には留意されたい。
いずれにせよ、投資家が2025年について考え始める中、同社は第3四半期から、成長率を再び高める何らかの方法を考えなければならないだろう。
そして、現時点では、同社は年平均成長率として約18%を実現する可能性があると私は見ている。
同社の成長率が若干鈍化したとしても、エヌビディア(NVDA)を除けば、メガキャップの中で10%代の高い成長率を維持している唯一の企業の一つであることに変わりはない。
メタ・プラットフォームズ(META)のバリュエーション:今年のフリー・キャッシュフローの約22倍
私はメタ・プラットフォームズ(META)の積極的な投資哲学を歓迎する。
競合他社を凌駕する方法は、自己資金を維持しながら、競合他社よりも多くの支出をすることである。
そして、同社のフリー・キャッシュフロー・マージンは30%前後で推移している。
良い四半期もあれば悪い四半期もあるが、フリー・キャッシュフローが30%前後からスタートすることで、十分な余裕を持つことができる。
この収益性プロファイルを考えると、同社は今年約500億ドルのフリー・キャッシュフローを提供する可能性があると見ている。
このため、株価は今年のフリー・キャッシュフローの約26倍となる。
しかし、我々はすでに2024年の半分を過ぎていることにご留意いただきたい。
このフリー・キャッシュフローを前年比15%増とし、来年はトップラインの成長が見込まれ、さらに営業レバレッジがかかると仮定する。
その場合、同社は2025年に580億ドルのフリー・キャッシュフローをもたらす可能性があり、この場合には、同社の現在の株価は、来年のフリー・キャッシュフローの約22倍というバリュエーションとなる。
また、同社は約350億ドルのネット・キャッシュを保有しており、魅力的なフリー・キャッシュフローを伴う強固なバランスシートであると言える。
メタ・プラットフォームズ(META)への結論
私は、メタ・プラットフォームズ(META)の現在行っている投資は、市場の投資家が現在恐れているよりも報われる可能性が高いと見ている。
これらの投資は賢明な動きであり、ユーザーエンゲージメントとビジネス成長を大きく促進することが出来ると見ている。
来年の予想フリー・キャッシュフローの22倍の足元のバリュエーションは、同社の強固なフリー・キャッシュフロー・マージンとバランスシートを考慮すれば、魅力的な水準であるように見える。
さらに、その他のメタ・プラットフォームズ(META)はに関するレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、メタ・プラットフォームズのページにアクセスしていただければと思います。
アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
📍テクノロジー&エネルギー担当
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