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11 - 08 - 2024

中立
マネーライオン
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顧客獲得の鈍化や、ソーファイ・テクノロジーズや従来の銀行との競争の懸念が依然として残っています。
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マネーライオン(ML)の将来性とは?最新決算は好調で株価は20%以上上昇も、ポートフォリオからの除外を決定!

マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
  • 本稿では、注目の米国フィンテック企業であるマネーライオン(ML)の2024年11月7日に発表された最新の2024年第3四半期決算分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
  • 2024年第3四半期には4,000万ドルの強力なフリーキャッシュフローを生み出したものの、同社の顧客獲得ペースの鈍化や、他のフィンテックや従来の銀行との競争が懸念材料であるように見えます。 
  • 2024年第4四半期の見通しでは、力強い売上成長の加速が示されていますが、長期的な投資先としての基盤はまだ十分とは言えません。 
  • そのため、株価が1株70ドルに達した段階で同社をポートフォリオから除外し、より有望な投資先に資金を振り向ける予定です。

マネーライオン(ML)の最新の2024年第3四半期決算に関して

マネーライオン(ML)は2024年11月7日に最新の2024年第3四半期決算を発表していますが、同社をポートフォリオから除外することにし、株価が70ドルに達したら売却しようと考えています。

同社の最新の決算はまずまずの内容で、特に注目すべきはフリーキャッシュフローが予想を超えたことです。

予想の1,500万ドルを大幅に上回る4,000万ドルを達成し、この結果には満足しています。

とはいえ、この銘柄を引き続きポートフォリオに維持するつもりはなく、目標株価を1株あたり125ドルから70ドルに引き下げました。

そして、次の決算発表前にはポートフォリオからの除外を検討しています。

レーティング一覧」のページでもご覧いただける通り、私は同社を2023年8月29日に18ドルでポートフォリオに追加し、今では株価は70ドル近辺まで上昇していますが、一方で、その道のりは険しいものでした。

では、私がマネーライオンをポートフォリオの目標株価を引き下げた理由を詳しく解説していきます。

また、私のプロフィール上にて、私をフォローしていただければ、最新のレポートがリリースされる度に、リアルタイムでメール経由でお知らせを受け取ることが出来ます。

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マネーライオン(ML)の今後の見通し

マネーライオン(ML)は、消費者の金融判断を支援するフィンテック企業です。

クレジットへのアクセスを簡素化するための多様な金融ツールやサービスを提供しています。

消費者に対しては、MoneyLion Checkoutなどの製品や、トランスユニオン(TRU)やPlaidと提携した金融ソリューションを通じて、経済的な自立をサポートしています。

また、企業向けには、顧客との関係を深め、サービス提供を強化するためのエコシステムを提供し、統合的な金融サービスで顧客基盤を拡大できるようにしています。

今後、同社は引き続き順調に拡大が期待されます。

第3四半期の決算は堅実で、2024年の業績予測も上方修正されています。

また、新製品や提携(MoneyLion Checkout、Nova Creditとの提携)を通じて戦略的な拡大も図っています。

今後は「ランディング&エクスパンド」戦略を駆使して顧客獲得を進めつつ、収益性とフリーキャッシュフローの維持にも力を入れています。

さらに、2024年第4四半期には収益成長の加速も期待されています。

(出所:マネーライオンの2024年第3四半期決算

しかし、見逃せないのは、顧客獲得のペースがやや鈍化している点です。

第3四半期の顧客成長率は前年同期の120%超から、今回は前年比54%の増加にとどまりました。

この鈍化は、ソーファイ・テクノロジーズSOFI)などの競合や、手数料無料の口座や早期入金といったサービスを強化する伝統的な銀行との競争が影響している可能性も考えられます。

このような背景を踏まえ、同社の財務指標についてさらに見ていきましょう。

マネーライオン(ML)の売上高:2025年に年間成長率(CAGR)20%を目指す

マネーライオンの売上高成長率(%)

(出所:筆者作成)

今回の決算で最も注目すべきは、2024年第4四半期の見通しが非常に力強いことです。

前回の四半期決算で、経営陣は利益を再投資して市場シェアの拡大を図る方針を示していましたが、その努力が実り、第4四半期に売上成長が大きく加速する兆しが見られます。

この状況を踏まえ、次にバリュエーションについて考察します。

マネーライオン(ML)のバリュエーション:予想フリー・キャッシュフローの10倍

マネーライオン(ML)は現在、約4,500万ドルのネットキャッシュを保有していますが、これは特別に強固なバランスシートとは言えません。

この点については以前から承知していました。

それでも、シタデル出身の経営陣が優秀であると評価していたため、通常の「強固なバランスシートを求める基準」に妥協することにしました。

もし、同社に関する以前のレポートに関心がございましたら、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上より、ご覧いただければと思います。

マネーライオン(ML)目標株価は125ドル!最新の2024年第2四半期決算は予想上回り業績好調も株価は軟調!

私が期待していたフリー・キャッシュフローは約1,500万ドルでしたが、実際に報告された第3四半期の数字は約4,000万ドルと予想を大きく上回りました。

これは、運転資本の改善や売掛金の回収が大きく寄与した結果です。

さらに、第4四半期の見通しでは、約2,500万ドルのフリーキャッシュフローが期待されています。

これにより、今後12ヶ月間で同社は約1億ドルのEBITDAを目指す道筋が見えてきました。

しかし、同社がこの強いEBITDAをしっかりとフリー・キャッシュフローに転換できるか?については少し懐疑的です。

確かに現在の株価は割安ですが、それには理由があるのも事実です。

そのため、私は昨年の8月29日にこの銘柄をポートフォリオに追加した時ほどの自信は、今は持っていません。

マネーライオン(ML)に対する結論

マネーライオン(ML)の株価は確かに割安ですが、現在の水準での買い増しには慎重になるべきでしょう。

確かにフリーキャッシュフローは好調で、成長の見通しも堅実です。

しかし、顧客獲得の鈍化や、ソーファイ・テクノロジーズや従来の銀行との競争の懸念が依然として残っています。

最近の見通しでは売上成長の加速が示唆されていますが、長期的な投資案件としてはまだ基盤が不十分に思えます。

そのため、株価が70ドルに達した時点で同社をポートフォリオから除外し、その資金を別の魅力的な銘柄に振り分ける予定です。

その他のマネーライオンMLに関するレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクよりマネーライオンのページにてご覧いただければと思います。

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アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ

📍テクノロジー&エネルギー担当

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