02/11/2024

アルトリア・グループ(MO)の将来性は明るい?予想配当利回り10%、配当性向78%と高配当が魅力な同社の2023年4Q決算速報!

a close up of a racing car on the groundイアニス・ ゾルンパノスイアニス・ ゾルンパノス
  • 本稿では、アルトリア・グループ(MO:配当王・予想配当利回り9.79%・配当性向78%・1株当たり配当金0.98ドル)の2024年2月1日に発表された最新の2023年第4四半期決算と配当推移に関するトレンド、さらに、同社の財務パフォーマンスを詳細に分析していきます。 
  • そして、それらの分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳細に解説していきます。
  • アルトリア・グループはタバコ製品の主要企業であり、フィリップ・モリスUSAやアンハイザー・ブッシュ・インベブの株式を保有しています。
  • また、同社の予想配当利回りは9.79%で、過去5年間の配当成長率は7.00%となっており、さらに、過去54年間連続して増配を実施していることから、米国株配当王の一角を担っています。
  • 加えて、過去10年間のEPSの年平均成長率は8.10%と安定した成長を実現しています。
  • 現在の株価は40ドルで、弊社算出の一株当たり本質的価値45.84ドルより低いことからも、同社の将来性は明るいように見えます。

アルトリア・グループ(MO)の概要

セクター:タバコ製品

現在の株価:40ドル

時価総額:707.3億ドル

一株当たり本質的価値:45.84ドル

安全マージン:12.5%

過去5年間の配当成長率:7.00%

配当落ち日:2023年12月20日

配当支払い日:2024年1月10日

予想配当利回り:9.79%

5年間の売上高成長率:2.80%

10年間の売上高成長率:3.10%

アルトリア・グループ(MO)は、2024年2月1日に2023年第4四半期決算を発表している。

同社はフィリップ・モリスUSA、U.S.スモークレス・タバコ、ジョン・ミドルトン、ホライゾン・イノベーションズ、ヘリックス・イノベーションズで構成されている。

また、同社は世界最大のビール会社であるアンハイザー・ブッシュ・インベブの株式10%を保有している。

同社は米国で紙巻きタバコと無煙タバコでトップの座にあり、機械製造葉巻では第2位である。

同社の「マールボロ」ブランドは、2022年の年間シェア42%で米国を代表するタバコブランドである。

また、同社は過去54年間連続して増配を実施しており、米国株配当王の一角を担っている。

アルトリア・グループ(MO)の収益と成長に関して

前四半期、アルトリア(MO)の1株当たり利益(EPS)は1.18ドルとなり、前々四半期のEPS 1.28ドルをわずかに下回ったが、一方で前年同期のEPS(1.18ドル)対比ではフラットの着地となっており、同社の業績が安定していることを示している。

長期的なパフォーマンスを見ると、同社株の非経常損益項目を除くベースでの過去5年間のEPSの年平均成長率(CAGR)0.30%、過去10年間の年平均成長率は8.10%となっている。

これは、同社の成長率が、特に過去5年間において緩やかになっていることを示している。

一方で、今後10年間の同社の業界成長予測はプラスと予測されていることは、同社が業界の成長を利用し、自社の業績を向上させる可能性があることを示している。

また、財務レバレッジの面では、同社は歴史的に中程度のレバレッジを維持してきた。

これは、同社が事業と成長イニシアチブの資金調達に借入金を活用するバランスの取れたアプローチを取っていることを示唆している。

また、将来の成長を支えるために必要であれば、同社にはさらにレバレッジをかける余力があることも示している。

全体として、アルトリアの前四半期の収益は前四半期と比較して若干の減少を示したものの、同社には安定した業績の歴史があり、将来的には業界の成長から恩恵を受ける可能性があると見ている。

アルトリア・グループ(MO)の配当に関して

アルトリアは、過去数年間一貫した配当成長を示している。

過去5年間の配当成長率は7.00%で、同社が安定したペースで株主への配当を増やしていることを示している。

しかし、過去3年間の配当成長率は3.90%とやや低い水準になっている点にはご留意いただきたい。

また、同社の予想配当利回りは現在9.79%と魅力的な水準にあり、投資家は配当という形で堅実なリターンを期待できることを示唆している。

直近の四半期を見てみると、同社は2023年12月20日に一株当たり0.980ドルの配当を支払っている。

これは、2023年9月14日に0.980ドル、2023年6月14日に0.940ドル、2023年3月23日に0.940ドル、2022年12月21日に0.940ドル、2022年9月14日に0.940ドルの過去の配当支払いに続くものである。

同セクターと比較すると、同社の配当成長は業界のトレンドに沿っているように見える。

過去5年間の配当成長率である7.00%はセクター平均をわずかに上回っており、同社が配当成長の面で好調であることを示している。

また、9.79%という高い予想配当利回りは、同社の配当パフォーマンスが同セクターの同業他社と比較して高いことを示唆している。

全体として、アルトリアは一貫した配当成長を示し、投資家に魅力的な配当利回りを提供している。

同社の配当パフォーマンスはセクター内で競争力があり、配当収入重視の投資家にとって魅力的な選択肢となっていると見ている。

予想配当利回り:9.79%

配当性向:78%

配当カバレッジ・レシオ:1.19

過去5年間の配当成長率:7.00%

EBITDA有利子負債倍率:2.17

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アルトリア・グループ(MO)のバリュエーションに関して

アルトリアの現在の株価は40.11ドルで、弊社算出の一株当たり本質的価値の45.84ドルより低い水準にある。

また、実績PERは8.76倍と低く、市場が同社の収益を過大評価していないことを示している。

さらに、EV/EBITDA倍率も7.7と比較的低く、EBITDAに比べて株価が割安であることを示唆している。

しかし、一方で、株価売上高倍率は3.46となっており、株価が売上高に比べてやや高い倍率で取引されていることを示唆している。

ただし、これらの指標を同社の5年平均、10年平均と比較すると、全体的に同社の株価は割安に見える。

現在の実績PERは5年平均、10年平均のいずれよりも低く、株価が過去の収益に比べて低倍率で取引されていることを示している。

さらに、株価売上高倍率とEV/EBITDA倍率も5年平均と10年平均より低く、売上高とEBITDAに比べ割安であることを示唆している。

そして、アルトリアを業界平均と比較すると、実績PERと株価売上高倍率は業界平均より低く、同業他社と比較して割安であることを示している。

また、EV/EBITDA倍率も業界平均より低く、EBITDAに比べて割安であることを示唆している。

以上より、全体として、これらのバリュエーション分析に基づけば、アルトリアは、過去の平均値や同業他社と比較して割安に放置されているように見える。

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アルトリア・グループ(MO)のリスクとリターンに関して

アルトリアのリスク評価分析では、投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポイントを取り上げたい。

まず第一に、78%という高い配当性向は、同社の配当が持続可能でない可能性を示唆している。

さらに、同社の売上高の伸びは過去12ヶ月間鈍化しており、これは懸念材料となり得る。

一方、ポジティブな材料としては、BeneishのMスコア-2.49は、同社が利益操作をしている可能性が低いことを意味し、これはポジティブな兆候である。

また、同社の営業利益率は拡大しており、好業績を示している。

さらに、予想PERは8.16となっており、10年来の低水準に近く、割安である可能性を示唆している。

同様に、予想ベースの株価売上高倍率も3.48となっており、10年来の低水準に近い。

さらに、同社の予想配当利回りは10年ぶりの高水準に近く、投資家にとって魅力的な水準となっている。

最後に、3.66のアルトマンZスコアは、同社の強固な財務状況を示している。

全体として、考慮すべきネガティブな材料はあるものの、ポジティブナ材料も多く存在することから、アルトリアの株式が未だ実行可能な投資対象である可能性を示唆している。

ただし、投資家は配当の持続可能性を慎重に評価し、同社の売上高成長を監視すべきである。

アルトリア・グループ(MO)のインサイダー(内部関係者)による売買に関して

インサイダー取引分析によると、アルトリアは過去12ヵ月間に2件のインサイダーによる同社株式の買い付けを確認している一方で、同期間に売却は確認されていない。

これは、同社の取締役および経営陣の間でポジティブなセンチメントがあることを示しており、インサイダーが会社の将来性に自信を持ち、株価が割安だと考えていることを示唆している。

ただし、同社株式のインサイダー保有率は僅かに0.57%である点にはご留意いただきたい。

一方、機関投資家の同社株式の持ち株比率は41.44%と比較的高い水準となっている。

これは、同社の株式のかなりの部分が、投資信託、年金基金、その他の大手金融機関などの機関投資家によって所有されていることを示している。

このような機関投資家の保有比率は、同社の株価に安定性をもたらし、同社の将来の業績に対するプロの投資家の信頼を示している可能性がある。

全体として、アルトリアのインサイダー取引分析とトレンド分析は、インサイダー間のポジティブなセンチメントと比較的高いレベルの機関投資家の保有を示しており、これらは同社の将来の見通しにとって有利な指標とみなすことができる。

アルトリア・グループ(MO)の流動性に関して

アルトリアの流動性と取引分析によると、前営業日の出来高は8,416,450株であり、過去2ヶ月間の1日平均出来高は9,944,670株となっており、この指標から、同社株式の取引活動の一貫性を知ることができる。

さらに、同社のダークプール指数(DPI)は51.98%となっている。

DPIは、ダークプールで発生する取引量の割合を示すもので、機関投資家が公開市場を離れて大口取引を行う私設取引所です。

この指標は、同社株式の取引活動のかなりの割合がダークプールで行われていることを示唆している。

以上より、アルトリアは、高い出来高が示すように、素晴らしい流動性を提供している。

さらに、高水準のDPI比率の存在は、この銘柄のダークプール取引の重要性をさらに浮き彫りにしている。

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