やや強気オペラすべて表示オペラ / OPRA / 強気:最新の2023年3Q決算・強み(競争優位性)分析と今後の株価見通し・将来性(Opera)
ドノヴァン・ ジョーンズ- オペラ(OPRA)は、インターネット用のブラウザと広告ソフトウェアとサービスを製造しているテクノロジー企業である。
- 同社は2023年10月26日に2023年度第3四半期決算を発表し、売上高と利益の成長を続けていることが確認されている。
- それらを踏まえ、私の同社株式に対する見通しは「強気」である。
オペラ(OPRA)について
オペラ(OPRA)は10月26日に2023年度第3四半期決算を発表し、売上高とコンセンサス利益予想を上回る着地となった。
同社は、デスクトップ、モバイル、その他の環境向けに様々なブラウザ・アプリケーションのソフトウェアを提供している。
私のDCF(割引キャッシュフロー)分析によると、現在の株価は約11.90ドルでかなり割安であることから、オペラに対する私の見通しは「買い」である。
オペラ(OPRA)の概要
オペラは、ブラウザ、スタンドアローン・ニュース・リーダー、フィンテック・アプリケーション、広告、ゲーム・タイトルを提供している。
オペラのCEOは、Yahui Zhou氏であり、以前はオペラのCFO、および、財務部門のヴァイス・プレジデントを務めていた。
同社は、パートナーシップ、デジタルマーケティング、口コミを通じて新規ユーザーを獲得している。
Grand View Research社のレポートによると、世界のインターネット広告市場規模は、2022年に2370億ドルと 評価された。
世界のインターネット広告市場は、2023年から2030年にかけて年平均成長率(CAGR)15.7%で拡大し、7610億ドルに達すると予想されている。
オペラの主な競合は、Google、Amazon、Facebook、Microsoft、Verizon、Brave、Vivaldi、Yandex、Samsung Internet、Mozilla、Apple、UC Browserである。
オペラ(OPRA)の最近の財務動向
四半期毎の総売上高(Total Revenue)は季節的な傾向に従って増加しており、四半期毎の営業利益(Operating Income)は最近の四半期で顕著に増加している。
四半期別売上総利益率(Gross Profit Margin)は、最近の四半期では低下傾向にある。
四半期別総売上高に占める販売費および一般管理費の割合(Selling, G&A % Of Revenue)も、最近では低下傾向にある。
希薄化後1株当たり利益(Earnings Per Share)はここ数四半期で頭打ちとなっている。
(上記グラフのデータは全てGAAPベース)
過去12ヶ月間、OPRAの株価は159%上昇したのに対し、iシェアーズ・エクスパンデッド・テクノロジー・ソフトウェアETF(IGV)は47.77%のみ上昇した。
貸借対照表では、同社は8350万ドルの現金同等物と無借金で四半期を終えた。
12ヵ月間のフリー・キャッシュ・フローは7930万ドルで、資本支出は170万ドルだった。
そして、同社は過去4四半期に1480万ドルの株式報酬を支払った。
オペラ(OPRA)のバリュエーションとその他の指標
以下は、オペラに関連するバリュエーションの表である。
指標(直近過去12ヵ月) | 値 |
企業価値 / 売上高 | 2.6 |
企業価値 / EBITDA | 15.3 |
株価売上高倍率 | 2.9 |
売上高成長率 | 23.7% |
純利益率 | 17.6% |
EBITDAマージン | 17.0% |
時価総額 | $1,060,000,000 |
企業価値 | $9,989,040,000 |
営業キャッシュフロー | $81,020,000 |
一株当たり利益(完全希薄化後) | $0.75 |
予想EPS | $0.87 |
一株当たりフリーキャッシュフロー | $0.82 |
40%ルールとは、ソフトウェア業界の経験則であり、売上高成長率とEBITDA成長率の合計が40%以上であれば、その企業は、ソフトウェア企業として、許容できる成長とEBITDAの軌道に乗っていることを示すものである。
オペラの直近の調整前40%ルールの計算値は、2023年第2四半期決算時点で40.5%であった。
40%ルール・パフォーマンス(調整前) | 2023年度第3四半期 |
売上高成長率 | 23.7% |
営業利益率 | 16.9% |
合計 | 40.5% |
オペラ(OPRA)に関するコメント
2023年第3四半期の業績に関する前回の決算説明会では、経営陣が準備していた発言の中では、以下の点が強調された。
・売上高は1億260万ドルで、ガイダンスの9,800万~1億ドルを上回り、前年同期比20%増となった。
・これは広告収入と検索収入が好調だったことによる。
・調整後EBITDAは2,380万ドルで、ガイダンスの1,850~2,050万ドルを上回った。
・売上総利益率は23%。
・営業キャッシュフローは1,620万ドル。
・フリーキャッシュフローは1,340万ドル。
・当四半期、オペラは配当と自社株買いにより5,300万ドルを株主に還元した。
・第4四半期の売上ガイダンスは1億1,000万~1億1,300万ドルで、中間値で前年同期比16%増。
・通期売上ガイダンスは3億9,400万~3億9,700万ドルで、以前の3億8,000万~3億9,000万ドルから増加。
・第4四半期の調整後EBITDAガイダンスは2,200万~2,400万ドル。
・通期の調整後EBITDAガイダンスは、従来の8,000万~8,400万ドルから8,800万~9,000万ドルへ。
・ARPUの高い欧米市場でのユーザー増加が続いており、これが収益の伸びを牽引している。
・広告収入(前年比24%増)と検索収入(同15%増)が大きく伸びた。
・Opera GXブラウザとAriaのようなAIイニシアチブは、好調な業績と将来の成長ドライバーとして強調されている。
アナリストらは、同社経営陣に対し、 広告、および、検索収益の構成比がより広告にシフトしていること、マーケティング支出と前四半期の成長傾向、欧米市場のユーザー成長と今後の収益性への期待について質問した。
経営陣の全般的な見通しは前向きであり、広告の強さに加え、ROIを高めるためのマーケティング支出のコントロールが出来ていることや、欧米市場でのユーザーの拡大継続の余地が大きいことが挙げられていた。
同社の財務基盤は強固であり、流動性は十分で、負債もなく、フリー・キャッシュフローも非常に堅調である。
また、オペラの40%ルールのパフォーマンスは素晴らしい内容である。
更に、今後の見通しでは、2023年通年の売上成長率は、2022年の実績を上回り、14.3%の見込みである。
私のDCF(割引キャッシュフロー)分析に基づく計算では、現在の株価、約11.90ドルは著しく割安である。
以上より、私は同社株式に対して「強気」で見ている。