a black and white logo
11 - 07 - 2024

やや強気
パランティア・テクノロジーズ
やや強気
最終的にはバリュエーションは相対的なもので、AIという強力なテーマと競争優位性を持つユニークな製品、大規模な市場が現在のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価を支えています。
すべて表示
パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の将来性を徹底分析!最新の2024年度第3四半期決算は好調で株価は大幅上昇!

ジェームズ・ フォードジェームズ・ フォード
  • 本稿では、注目の米国テクノロジー銘柄であるパランティア・テクノロジーズ(PLTR)の11月4日に発表された最新の2024年度第3四半期決算分析を通じて、同社の株価が大幅に上昇した理由、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
  • 同社は、最新の2024年第3四半期決算において予想を上回る業績を発表し、株価は20%以上も上昇しています。
  • 同社は米国市場での売上が44%増加し、商業分野や政府契約でも成長を続けていますが、株式報酬の増加やバリュエーションの高さが課題となっています。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の概要

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は、11月4日に2024年第3四半期決算を発表しています。

同社は私のポートフォリオの1つである「YOLOポートフォリオ」で2番目に好成績を収めており、追加以来210%以上も値上がりしています。

「YOLOポートフォリオ」の詳細に関心のある方は、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上より、下記のレポートをご覧いただければと思います。

YOLOポートフォリオとは?

今回の四半期決算でパランティア・テクノロジーズは好調な業績を発表し、株価は20%以上急騰して50ドルに達しました。

「AI界のメッシ」は絶好調ですが、PER100倍のこの株、どこまで伸びる余地があるでしょうか?

ここでは、同社の最新決算を詳しく解説し、あわせて35%のリターンとS&P 500を上回るパフォーマンスを見せる私のYOLOポートフォリオのアップデートもお伝えしていきます。

本稿の内容

・パランティア・テクノロジーズが決算発表で20%超上昇した理由

・パランティア・テクノロジーズの技術がいかに革新的か

・今、パランティア・テクノロジーズを買うべきか?

・最近購入した2つの成長株

・先月36%上昇した金融株の背景

・お気に入りのヘルスケア銘柄

・2025年に注目のグローバル成長株

また、私のプロフィール上にて、私をフォローしていただければ、最新のレポートがリリースされる度に、リアルタイムでメール経由でお知らせを受け取ることが出来ます。

私のテクノロジー関連銘柄やマクロ経済に関するレポートに関心がございましたら、是非、フォローしていただければと思います。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の2024年第3四半期決算

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は最新の2024年第3四半期決算において期待以上の好業績を発表し、発表後に株価は20%以上の上昇を見せました。

ここ6ヶ月間で株価が100%以上も上昇しています。

(出所:パランティア・テクノロジーズの2024年第3四半期決算資料

売上は前年同期比30%増、営業利益率も向上し、フリーキャッシュフローは4億3,500万ドル(上記の図:Adjusted free cash flow of $435 million)を確保しました。

(出所:パランティア・テクノロジーズの2024年第3四半期決算資料

特に米国市場の売上(上記の図:US Revenue Growth)が前年同期比44%増、前四半期比14%増と力強い成長を見せています。

(出所:パランティア・テクノロジーズの2024年第3四半期決算資料

商業分野(上記の図:Commercial Revenue Growth)でのプレゼンスが増す一方で、政府契約(上記の図:Government Revenue Growth)の獲得も続いており、まさに全方位で成長を続けています。

(出所:パランティア・テクノロジーズの2024年第3四半期決算資料

さらに業績予測も上方修正し、第4四半期の営業利益は3億200万ドル(上記の図:Adjusted income from operations of between)に達すると予想され、前期比で約9.4%の増加が見込まれています。

年間のキャッシュフローも10億ドルを超える見通し(上記の図:Adjusted free cash flow in excess of $1 billion)です。

ここまで同社を称賛してきましたが、今回は少し視点を変えて、同社が直面しうる2つの課題についても触れてみたいと思います。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株式報酬(SBC)に関して

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)にとって株式報酬(SBC)は長年の課題です。

これまで同社は目覚ましい成長を根拠にSBCの多さを正当化してきましたが、今回、または次の四半期にはSBCの影響がさらに大きくなる可能性があります。

株式報酬(SBC)の費用

(出所:パランティア・テクノロジーズの2024年第3四半期決算資料

ご覧のとおり、SBCはこの9ヶ月間で大幅に増加しており、CEOのカープ氏も第4四半期にはさらに加速する可能性を示唆しています。

下記は最新の決算説明会での遣り取りの一部です。

(原文)On the back of the company's strong performance, our inclusion in the S&P 500 and the increase in our stock price, we will continue to monitor if we become required to accelerate stock-based compensation expenses if certain market-based vesting criteria are achieved earlier than expected

(日本語訳)当社の好調な業績やS&P 500への組み入れ、株価上昇を受け、特定の市場条件によるベスティング基準が予定より早く達成された場合に、株式報酬の支出を増加させる必要があるかどうか、引き続き慎重に見守っていきます。

SBCは個人投資家の持ち分を希薄化させるため、もうひとつの重要な問題を浮き彫りにしています。

同社はエンジニアによる営業チームにどれほど依存しているのでしょうか?

同社の製品は従来のSaaSのように「プラグ&プレイ」型ではなく、顧客が最大限に活用するためには熟練したエンジニアのサポートが不可欠です。

これには次の課題が含まれます:

・パランティアの成長が制約される可能性

・利益率が圧迫される可能性

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)のバリュエーションに関して

次に、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)にはバリュエーションの問題があります。

最近の株価急騰により、現在のバリュエーション水準は非常に高いと言えます。

(出所:Seeking Alpha)

現在の実績PER(上記の図:P/E Non-GAAP TTM)は140倍を超えています。

PEGで見れば割高ではないように見えるものの、将来のPEG(上記の図:PEG Non-GAAP FWD)を考えるとまだ割高感が否めません。

(出所:TrendSpider)

上記のチャートからも分かる通り、興味深いことに、TrendSpiderによると、現在のPERは2023年5月時点と同じ水準ですが、利益は当時よりも大幅に増加しています。

今、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)は買い時か?

最終的にはバリュエーションは相対的なもので、AIという強力なテーマと競争優位性を持つユニークな製品、大規模な市場が現在のパランティア・テクノロジーズ(PLTR)の株価を支えています。

ただし、私の意見としては、そろそろ一部の利益を確定しても良いタイミングだと考えます。

(出所:TrendSpider

同社は50ドルを超え、2.618のエクステンションに到達しているため、近いうちに調整が入る可能性が高いと見ています。

現在の市場センチメントもピークに近く、ここからの上昇は限られるかもしれません。

ポジションを持っていない場合は、今後6ヶ月をかけてドルコスト平均法(DCA)での購入を検討するのも一つの手です。

私のように既に大きなポジションを持っている方は、保有割合に応じて20〜50%程度の利確を考えるのも良いでしょう。

次章では、私の「YOLOポートフォリオ」の2024年11月時点の詳細なアップデートを解説していきますので、関心のある方は、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上より、ご覧いただければと思います。

【2024年11月】YOLOポートフォリオ・アップデート:成長銘柄と選挙後の注目の米国株を徹底分析!

その他のパランティア・テクノロジーズ(PLTRのレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、パランティア・テクノロジーズのページよりご覧いただければと思います。

また、私のプロフィール上にて、私をフォローしていただければ、最新のレポートがリリースされる度に、リアルタイムでメール経由でお知らせを受け取ることが出来ます。

私のテクノロジー関連銘柄やマクロ経済に関するレポートに関心がございましたら、是非、フォローしていただければと思います。


アナリスト紹介:ジェームズ・ フォード

📍米国マクロ経済&テクノロジー担当

フォード氏のその他のテクノロジー関連銘柄やマクロ経済のレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、フォード氏のプロフィールページにアクセスしていただければと思います。


インベストリンゴでは、弊社のアナリストが、高配当関連銘柄からAIや半導体関連のテクノロジー銘柄まで、米国株個別企業に関する動向を日々日本語でアップデートしております。そして、インベストリンゴのレポート上でカバーされている米国、及び、外国企業数は250銘柄以上となっております。米国株式市場に関心のある方は、是非、弊社プラットフォームよりレポートをご覧いただければと思います。

弊社がカバーしている企業・銘柄の一覧ページはこちら