強気ペイパルすべて表示ペイパル(PYPL)の将来性とは?注目のフィンテック銘柄の最新の決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る!
マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ- 本稿では、注目の米国フィンテック銘柄であるペイパル(PYPL)の2024年4月30日に発表された最新の2024年第1四半期決算の分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しを詳しく解説していきます。
- ペイパルは、売上高が1桁台後半の成長を見込んでおり、新CEOのリーダーシップの下、事業収益性の改善が期待されています。
- 現在、市場では過小評価されており、同社の成長ポテンシャルを踏まえると、足元のバリュエーションは魅力的に映ります。
- 同社は65億ドルの純現金を持つ強固な財務基盤を有し、将来の成長に向けた投資余力があることから、2025年までにさらなる株価上昇を予想しています。
ペイパル(PYPL)への投資テーマ
ペイパル((PYPL)の株式に対して、以前、私は下記の目標を掲げており、同社はその目標に向かって着前に前進を続けている。
「トップラインである売上高の年平均成長率が10%近くになれば、2025年夏には一株当たり90~100ドルに達する可能性があるだろう。」
私は2023年11月1日にペイパルへのロングポジションを持ち始めた。
私の同社への関心が始まってから7カ月が経過し、同社の株価は既に20%強の上昇を見せ、確かなリターンを生み出している。
実際、強気相場でアウトパフォームする銘柄を見つけることは容易ではない。
なぜペイパル(PYPL)なのか?なぜ今なのか?
ペイパル(PYPL)には逆風が吹いている。
新興の同業他社の多くが市場シェアを獲得しようと必死になっているように、実際、足元では同社の領域は非常に競争が激しくなっている。
そして、これは、ペイパルの値上げ能力に影響を与えている。
しかし、先月、私は下記の様に述べており、現在でも下記の発言を支持している。
「アレックス・クリス新CEOが就任したとき、彼は変化を起こすという目的を持ってペイパルにやってきた。その変化がプラスになるのかマイナスになるのかを知るのは難しい。それは時間が経ってみなければわからない。しかし、私はどのような形であれ、変化が訪れる可能性が高いと見ている。そしてクリス新CEOは、フォーチュン500に名を連ねる企業のCEOを目指す人々と同じように、自分自身の名を上げようと決意して、同社に参画しているはずである。」
不採算部門の閉鎖、非中核事業部門の切り離し(LifeMD /LFMDで起こりうる)、新CEOの就任など、すべての要因が変化につながる。
また、こうした変化によって事業の根本的な収益性が向上するケースが多く見られる。
そして、この変化が生み出される期間こそが株式投資でリターンを上げる上で重要な期間・タイミングであると見ている。
ペイパル(PYPL)の2024年の売上高成長率:1桁台後半の高成長が見込まれる
先月、私は下記のように述べている。
「ペイパルはもはや急成長するフィンテック企業ではない。それは、私の目にも、あなたの目にも明らかであろう。誰もが知っている事実である。だからこそ、同社の株価はこれほどまでに安い価格で放置されているのである。誰もが同社を過去のビジネスとして割り引いている(過小評価している)。そして、同様に、私自身の同社株価見通しにおける強気シナリオは、上述のポイントの上に成り立っている訳ではない。実際、私は、ペイパルが本当に一桁台の高い成長率を実現でき、且つ、新経営陣が収益性の高い成長に注力することを考えれば、その基礎となるフリー・キャッシュフローは、投資家が現在期待している以上に増加するだろうと見ている。」
そして、私の強気シナリオを支えるのは、単に売上高が1桁台後半の%で高成長を実現することではない。
下記で言及する、バリュエーションからである。
ペイパル(PYPL)のバリュエーション:将来フリー・キャッシュフローの14倍
ペイパル(PYPL)は2023年第4四半期に、2024年の見通しについて次のように述べている。
この時、Non-GAAPベースの2024年度のEPSは前年並みと予想されていた。
2023年度のNon-GAAPベースのEPSは5.10ドルだったが、このNon-GAAPの数字には株式ベースの報酬が含まれていない点にはご留意いただきたい。
そして、この2023年度のNon-GAAPベースのEPSの数値は下方修正されたが、基礎となる事業自体は現在、1桁台半ばから後半の成長が見込まれている。
実際に、更新されたガイダンスでは、「ある程度の(Some)」成長が見込まれているとのことである。
繰り返しになるが、同社の成長スピードは、特にエキサイティングな内容ではないかもしれないが、問題はそこではない。
同社への投資を検討する際に重要なポイントは、市場における同社株式のパフォーマンスに対する期待値が既に十分に低下している点である。
その上、同社は貸借対照表に約65億ドルの純現金を保有していることを念頭に置いてほしい。
したがって、この事業はトップライン売上高で一定の成長を実現しているだけでなく、フリー・キャッシュフローの創出力も高いことが伺える。
そして何よりも、バランスシートが非常に良好な状態にあるため、経営陣は2025年にさらなる上昇を遂げるために必要な投資を行うことができるだろう。
ペイパル(PYPL)への投資に対する結論
結論として、ペイパル(PYPL)のバリュエーションが、将来フリー・キャッシュフローの14倍以下であることは非常に魅力的である。
さらに、約65億ドルの純現金を持つ同社の強固なバランスシートは、さらなる上昇を促す将来の投資のための強固な基盤を提供すると見ている。
また、その他のペイパル(PYPL)に関するレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、ペイパルのページにアクセスしていただければと思います。
アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
📍テクノロジー&エネルギー担当
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