07/30/2024

強気
ペイパル
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私はペイパル(PYPL)の現在のバリュエーションである、来年の予想EPSの13倍という価格は魅力的であると考えており、同社の株価は2025年夏までに1株90ドルから100ドルに達する可能性があると見ています。
ペイパル(PYPL)目標株価は100ドル!最新の2024年度第2四半期決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る!

a white square with a blue p on itマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
  • 本稿では、注目の米国フィンテック銘柄であるペイパル(PYPL)の2024年7月30日に発表された最新の2024年第2四半期決算の分析を通じて、同社の目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
  • ペイパルは2023年11月にポートフォリオに加えたものの、パフォーマンスが低迷していますが、割安と考えられ、2025年夏までに株価が最大で1株100ドルに達する可能性があると見ています。
  • 売上高は堅実に成長しており、月間アクティブアカウントも前年比で増加しています。Non-GAAPベースのEPSも10〜15%の成長が期待され、投資家のバリュエーションの見直しも期待出来ます。
  • 同社は強固な基盤と多額の純現金ポジションを持ち、フィンテックセクター内でも割安であり、将来的な成長ポテンシャルがあるように見えます。

ペイパル(PYPL)に関して

ペイパル(PYPL)は全体的に堅実なガイダンスを提供しています。特に、売上高が成長している点は注目に値します。これは私の仮説に基づいていたわけではありませんが、それでも予想以上に強気な要素が見られたことは非常に興味深いです。

しかし、透明性を重視してお伝えしたいことがあります。同社は私のポートフォリオにとってあまり良いパフォーマンスを見せていません。2023年11月2日に1株55ドルで同社をポートフォリオに組み入れましたが、プレマーケットの上昇を含めても、この期間で株価はわずか14%しか上昇していません。

しかし、これまでの低調なパフォーマンスを考慮しても、私はこの株が非常に割安に評価されていると見ています。収益が年間10%から15%成長していることを踏まえると、現在のバリュエーションである、将来のNon-GAAPベースのEPSの13倍という倍率は魅力的に映ります。

そして、2025年夏までに1株90ドルから100ドルを同社株式への目標株価としています。

なぜペイパル(PYPL)なのか?なぜ今なのか?

ペイパル(PYPL)に詳しい方なら、この企業が過去に投資家を失望させてきた歴史があることをご存じでしょう。それでも、なぜこの株に魅力を感じるのでしょうか?

それは、私が上記で述べたことは、古いイメージに基づいているからです。私は過去にとらわれず、未来を見据えるべきだと考えています。そして、ここで言う未来とは、遠い将来ではなく、次の12ヶ月のことを指しています。

インフレクション投資家として注目すべき指標は2つだけです。顧客需要と、時間をかけて収益性を向上させる企業の能力です。

※インフレクション投資家:企業や市場が大きな変化や転換点(インフレクションポイント)に差し掛かるタイミングを見極め、そのタイミングで投資を行う投資家のこと。このアプローチでは、企業が成長段階に入る直前や、業績が急速に改善する兆しが見えた時期を狙って投資することを重視する。インフレクション投資家は、これにより大きな利益を狙うが、同時にリスクも伴うため、十分なリサーチと分析が求められる。

同社の月間アクティブアカウントが前年比で3%増加したことから、同社のビジネスが依然として多くのユーザーにとって重要であることがわかります。多くの指標やデータの混乱は必要ありません。この情報は、同社が持続力を持っていることを示しています。

この背景を踏まえ、次に同社のファンダメンタルズを見ていきましょう。

ペイパル(PYPL)の売上高:売上高成長率は1桁台の高水準を維持

ペイパルの売上高成長率

私の過去のレポートを読んで下さっている読者の方々はご存じかと思いますが、改めて、しばらく前からのペイパル(PYPL)に対する私の見解をこちらで共有させていただきます。

まず、ペイパルはもはや急成長するフィンテック企業ではありません。このことは私も、あなたも、誰もが知っています。そしてそれが、同社がこれほど割安に評価されている理由です。皆が同社を過去の企業として割り引いて(ディスカウント)います。

しかし、私の強気の見解はそこにはありません。実際、同社が高い一桁台の成長率を実現できるなら、新しい経営陣の収益性向上へのフォーカスを考慮すると、その基礎的なフリー・キャッシュフローは投資家が現在予想している以上に増加するだろうと考えています。

そして、今日、2024年7月30日、最新の2024年度第2四半期決算が発表され、私は自分の仮説が正しい範囲にあることを再確認しました。同社の売上高は8%増加し、経営陣は次の四半期に約7%の売上高成長を見込んでいます。

総じて、私は同社が今後12ヶ月で7%から8%の売上高成長を達成する可能性があると考えています。そして、もしそうであるなら、投資家がその収益見通しを再評価するのは時間の問題です。

ペイパル(PYPL)のバリュエーション:来年の予想EPSの13倍

5月に執筆した下記のペイパル(PYPL)に関するレポートにおいて、私は下記のように説明しています。

また、下記レポートの詳細に関心がございましたら、インベストリンゴのプラットフォーム上より、ご覧いただければと思います。

ペイパル(PYPL)の将来性とは?注目のフィンテック銘柄の最新の決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る!

「実際に、更新されたガイダンスでは、「ある程度の(Some)」成長が見込まれているとのことである。繰り返しになるが、同社の成長スピードは、特にエキサイティングな内容ではないかもしれないが、問題はそこではない。同社への投資を検討する際に重要なポイントは、市場における同社株式のパフォーマンスに対する期待値が既に十分に低下している点である。」

本日、ペイパル(PYPL)はNon-GAAPベースのEPSの見積もりを約4.33ドル、つまり昨年の3.83ドルに対して10%から15%の成長とアップデートしました。

ここで重要なのは2つの側面です。まず、基盤となるビジネスが勢いを持っていること。次に、ビジネスが成長を遂げると同時に、テクノロジー関連のコストを抑えることができれば、来年にはNon-GAAPベースのEPSが5.00ドル近くに達する可能性があると私は考えています。

したがって、来年のNon-GAAPベースの予想EPSの13倍という現在のバリュエーション、利益を10%から15%成長させている企業に対しては非常に魅力的であるように見えます。

さらに、同社の魅力をさらに高めるのは、約50億ドルの投資を除いても、同社が約40億ドルの純現金を保有している点です。したがって、時価総額の6%以上が現金で構成されていることを考慮すると、同社がフィンテック株の中でも非常に割安に放置されていることが裏付けられます。

ペイパル(PYPL)への結論

結論として、私はペイパル(PYPL)の現在のバリュエーションである、来年の予想EPSの13倍という価格は魅力的であると考えており、同社の株価は2025年夏までに1株90ドルから100ドルに達する可能性があると見ています。

過去の低迷したパフォーマンスにもかかわらず、同社の堅調な売上高成長、増加する月間アクティブアカウント、そして印象的なEPSの成長は、どれも魅力的に映ります。

同社の強固な基盤と多額の純現金ポジションは、フィンテックセクターにおける割安銘柄としての魅力をさらに高めており、これらの要素を踏まえると、同社が近い将来にさらに上昇する可能性があるのではないかと見ています。

さらに、その他のペイパル(PYPLに関するレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、ペイパルのページにアクセスしていただければと思います


アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ

📍テクノロジー&エネルギー担当

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