A micro processor sitting on top of a table
11 - 04 - 2024

ラムバス(RMBS)今後の株価見通しとは?最新の2024年第3四半期決算は好調で株価上昇!

ダグラス・ オローリンダグラス・ オローリン
  • 本稿では、注目の米国半導体銘柄であるラムバス(RMBS)の10月28日に発表された最新の2024年第3四半期決算の分析を通じて、同社の今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
  • ラムバスの最新の2024年第3四半期決算では、EPSが前年同期から減少した一方、売上は38%増加しています。
  • 第3四半期のメモリインターフェイスチップ売上は前年同期比27%増加し、第4四半期も二桁成長が見込まれています。
  • DDR5対応製品の拡充により、MRDIMMなどのメモリモジュールが性能を向上させ、市場拡大の好機を迎えているように見えます。

ラムバス(RMBS)の最新の2024年度第3四半期決算発表に関して

ラムバス(RMBSは10月28日に2024年第3四半期決算を発表しています。

EPSは0.45ドルで、前年同期の0.93ドルから減少しましたが、売上は1億4550万ドルと前年同期の1億530万ドルに対して38%増加しました。

2024年度第3四半期決算

・EPS:0.45ドル(前年同期:0.93ドル)

・売上高:1億4550万ドル(前年同期:1億530万ドル / 38%増加)

2024年度第4四半期ガイダンス

・ライセンス収益(Non-GAAP):5700万~6300万ドル

・製品収益(Non-GAAP):7200万~7800万ドル

・契約やその他の収益(Non-GAAP):2200万~2800万ドル

DDR5(コンピュータのメインメモリとして使われるDRAMの新しい規格。DDR4の後継として開発され、主にパフォーマンスの向上と消費電力の効率化が図られている)の売上が四半期ごとに増加し始めており、在庫調整の停滞も解消されています。

下記は決算説明会での遣り取りの一部です。

(原文)In Q3, memory interface chips delivered revenue of $66 million, up 17% sequentially and 27% year-over-year. And in Q4, we anticipate our third consecutive quarter of double-digit sequential growth.

(日本語訳)第3四半期において、メモリインターフェイスチップの売上は6600万ドルに達し、前期比17%増、前年同期比で27%増となりました。また、第4四半期も引き続き、3期連続の二桁成長を見込んでいます。

また、2023年第4四半期から2024年第2四半期にかけての製品収益の推移を見ると、ラムバスが低迷期を脱したことがよくわかります。

(出所:ラムバスの2024年第3四半期決算資料

特にMRDIMM(Multiplexer Rank DIMM:最新のメモリモジュール技術の一つで、データセンターや高性能コンピューティング環境でのメモリ帯域幅と容量を大幅に向上させることを目的としている)の拡充は、今後の成長に一層期待できる要素だと思います。

(原文)As a recap, our newly announced offerings for DDR5-based systems include the Gen5 RCD enabling next-generation standard RDIMMs operating at 8,000 megatransfers per second; a multiplexed RCD or MRCD and multiplexed data buffer or MDB, enabling industry standard MRDIMMs running at 12,800 megatransfers per second; and finally, the second-generation server PMIC designed for both the RDIMM and MRDIMM. Our SPD Hub and temperature sensor are also utilized in both the MRDIMM and RDIMM memory modules, rounding out our comprehensive chipset offerings.

(日本語訳)要約すると、今回発表したDDR5対応システム向けの新製品には、次世代の標準RDIMMに対応し、8,000メガトランスファー/秒で動作するGen5 RCD、多重化RCD(MRCD)と多重化データバッファ(MDB)によって業界標準のMRDIMMが12,800メガトランスファー/秒で動作する機能、さらにRDIMMおよびMRDIMM向けの第2世代サーバー用PMICが含まれています。また、SPDハブや温度センサーもMRDIMMおよびRDIMMモジュールに対応しており、当社の包括的なチップセット製品群を構成しています。

特に、コンテンツが4倍に増加している点は非常に重要です。

(原文)So the content per module is going to be at least 4x what you see on the current RDIMMs. So that's what we talk about when we say it's going to be a SAM expansion for us.

(日本語訳)つまり、1モジュールあたりのコンテンツ量が現在のRDIMMの少なくとも4倍になるということです。これが、私たちがSAM(同社が狙える市場規模:Serviceable Available Market)の拡大と述べている理由です。

これは非常に大きくて魅力的なチャンスであり、ラムバスはまさにその好機を迎えています。

そのため、体制も整い、さらに大きなコンテンツ拡大の機会が目前に広がっているように見えます。

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