強気センチネルワンすべて表示【サイバーセキュリティ】センチネルワン(S)とクラウドストライク(CRWD)の比較:センチネルワンの目標株価は40ドルで来週の決算に期待!
マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ- 本稿では、注目の米国サイバーセキュリティ銘柄であるセンチネルワン(S)とクラウドストライク(CRWD)の比較を通じて、センチネルワンの目標株価、並びに、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- センチネルワンはこれまで振るわない状況が続いていましたが、その堅実な財務基盤から、2025年夏までに株価が1株40ドルに達すると見ています。
- クラウドストライクには最近問題があったものの、依然として優れた競争力を持っています。ただ、来週のセンチネルワンの決算発表では、同社が持つ持続的な収益性への可能性が改めて注目されるでしょう。
- センチネルワンは2026会計年度までに+30%の売上成長率を達成し、さらに1億ドルを超えるフリーキャッシュフローを生み出すと予想しています。そして、この見通しは、市場の投資家の評価を一変させる要因となると考えています。
- 豊富な現金を持ち、負債ゼロという強固な財務基盤を備えたセンチネルワンは、今まさに大きな転換点を迎えており、足元の水準とタイミングは魅力的に見えます。
センチネルワン(S)に関して
12か月前の2023年12月6日、私はセンチネルワン(S)を23ドルでポートフォリオに組み入れており、現在の株価は約28ドルとなっており、1年弱で約20%のリターンとなっています。
私のポートフォリオの詳細はレーティング一覧をご覧ください。
しかし、全体として、過去1年間、この銘柄は私のポートフォリオのパフォーマンスに対して、大きなマイナスの影響を与えてきました。
強気相場の熱狂が、冷静な判断を曇らせることもあります。
正直なところ、「1年でほぼ20%の上昇なら悪くない」と考えたい気持ちもあります。
しかし、もう一方で冷静な自分は、自身が投資した他の銘柄が大幅なリターンを達成していることを踏まえると、20%のリターンはは単なる投資の失敗であり、適切とは言えない判断だったと認めざるを得ません。
振り返ってみると、銘柄を組み入れるタイミングをもっと改善する必要があると感じています。
それと同時に、事実として、私は多くの失敗をしてきました。
様々な種類の失敗です。
そして、今回のセンチネルワンもそのひとつの失敗として振り返るべきでしょう。
ただし、皆さんが知りたいのは「これからどうするか?」ということだと思います。
そこで、本稿では、センチネルワンへの目標株価として、2025年夏までに1株40ドルという見通しを持っている理由についてお伝えしていきます。
センチネルワン(S)に対する最新の見解
足元、パロアルトネットワークス(PANW)やクラウドストライク(CRWD)の決算内容を詳しく分析しました。
その中で改めて痛感したのは、数あるサイバーセキュリティ銘柄の中で、私がポートフォリオに組み入れたセンチネルワン(S)は、結果として最もパフォーマンスの悪い銘柄だったという事実です。
(出所:YCharts / Seeking Alpha)
この経験から、投資の世界では「タイミングが早すぎるのは間違いと同じ」というシンプルな教訓を再認識しました。
マーケットでは早すぎる判断は許されません。
もし、私がセンチネルワンを今年の夏前頃の16から18ドルといった安値圏で組み入れていた場合には、より大きなリターンを達成することが出来ました。
しかし、組み入れるタイミングを誤り、早すぎれば、リターンは少なくなってしまいます。
これが事実であり、私はこの投資の世界の現実を理解しています。
そして、さらに追い打ちをかけたのが、クラウドストライクのIT障害の件でした。
これ自体はセンチネルワンにとって大きな追い風となるはずの出来事でしたが、結果的にはクラウドストライクの方が事業としてはるかに優れていることを証明する形となりました。
そして、皆さんが最も気にされている「今、センチネルワンを強気に見るべきなのか?」という質問に対する私の考えをお伝えします。
クラウドストライクのグローバル障害により、一部の顧客との間で一時的な「補填」契約や妥協が行われたことは明らかです。
クラウドストライク自身はこの問題を目立たなくしようとしていますが、完全に隠し通すことはできません。
しかし、全体的に見れば、顧客はこの問題を理解し、大きな問題と捉えずに受け入れているようです。
それどころか、彼らはクラウドストライクのFalconプラットフォームを高く評価し、引き続き信頼を寄せています。
一方で、パロアルトネットワークスもまた、クラウドストライクからの一部の顧客離れの恩恵を受けているようです。
顧客は、ITインフラの安全性を多様化する必要性をますます意識しているように見受けられます。
しかしながら、このような状況を踏まえた上でも、前回の決算直後のレポートにおいてもお伝えしたように、私は2025年夏までにセンチネルワンが1株40ドルに達する可能性があると見ています。
詳細に関心のある方は、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上より、下記のレポートをご覧いただければと思います。
この30日間で同社の株価はやや上昇していますが、この見通しに影響はありません。
ここで、さらに背景を補足したいと思います。
こちらがクラウドストライクの第4四半期のガイダンスです。
クラウドストライクの売上高成長率(%)
(出所:筆者作成)
クラウドストライクは、2024年11月26日に2025年度第3四半期(暦年:2024年第3四半期)決算を発表しており、今回、初めてCAGR(年平均成長率)が30%を下回り、第4四半期のガイダンスも明らかに30%を下回る見通しです。
成長株を好む投資家にとって、企業が30%以上の成長を維持できないと判断された瞬間、株価のバリュエーションの倍率は縮小し始めるものです。
ここで、センチネルワンに注目しましょう。
同社は来週に2025年度第3四半期(暦年:2024年第3四半期)決算を発表予定ですが、来週何が起きるのか、私の見解をお伝えします。
今後2四半期のセンチネルワンの売上成長率を非常に慎重に予測していますが、来週水曜日の決算発表で、第4四半期(次の四半期)のガイダンスを上方修正してくると考えています。
センチネルワンの売上高成長率(%)
(出所:筆者作成)
その時、市場の投資家は再びセンチネルワンに注目し、前年比30%以上の売上成長を維持する有力なサイバーセキュリティ企業として再評価されると見ています。
そして、投資家の視線は、クラウドストライクから次の成長株であるセンチネルワンへと移っていくと考えています。
(出所:YCharts / Seeking Alpha)
結局のところ、私が本当に注目しているのは、センチネルワンに関する私の投資仮説が正しいかどうかを裏付ける確かな証拠を確認することです。
具体的には、センチネルワンが2026会計年度(2025年2月開始)から、年間1億ドルを超えるフリーキャッシュフローを安定して生み出せるようになるかどうかです。
もし投資家が、次の四半期以降に同社が持続可能な利益を生み出せる企業になるという見方を受け入れ始めれば、負債ゼロで10億ドル以上の現金を保有する同社の財務基盤への評価が大きく変わるでしょう。
現時点では、時価総額の10%以上を占める純現金ポジションがほとんど評価されていません。
それは、投資家が同社を「利益を出せていない企業」としてしか見ていないためです。
しかし、来週の決算発表でのコメントが、この見方を一変させると私は期待しています。
センチネルワン(S)に対しる結論
私の見解では、センチネルワン(S)の現在の水準、並びに、タイミングは魅力的に見え、同社はまさに大きな転換期を迎えていると考えています。
2026会計年度には、30%を超える力強い売上成長と、豊富な現金を有する負債ゼロの健全な財務基盤を武器に、持続可能な収益性を実現する準備が整っているように見えます。
市場の投資家が同社のフリーキャッシュフローが1億ドルを超える可能性に注目し始めれば、同社に対する評価は大きく変わり、その真の価値が市場に反映されるでしょう。
この勢いと改善する業績が相乗効果を生み、2025年夏までに株価は1株40ドルに達すると私は見ています。
加えて、インベストリンゴのアナリストであるイアニス・ ゾルンパノス氏も、センチネルワンの前回の決算に関する下記の分析レポートを執筆しております。
もし、来週の決算発表を前に、前回の決算の詳細に関心がございましたら、こちらも併せてご覧いただければと思います。
その他のセンチネルワン(S)に関するレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、センチネルワンのページにアクセスしていただければと思います。
また、インベストリンゴのテクノロジー・セクターのアナリストであるコンヴェクィティ社が、2024年7月のクラウドストライクのシステム障害が起きた直後に、そのシステム障害の詳細とクラウドストライクの今後の見通しに関する下記のレポートを執筆しています。
もし関心がございましたら、是非、こちらも併せて、インベストリンゴのプラットフォーム上よりご覧いただければと思います。
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アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
📍テクノロジー&エネルギー担当
オリベイラ氏のその他のテクノロジー関連銘柄のレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、オリベイラ氏のプロフィールページにアクセスしていただければと思います。
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