やや強気ショッピファイすべて表示ショッピファイ / SHOP / 強気:最新の2023年3Q決算&強み分析と今後の株価見通し・将来性(Shopify)
ジェームズ・ フォード- ショッピファイ(SHOP)は、2023年11月2日に23年第3四半期決算を発表しており、市場予想を上回ったことから、株価が20%以上も上昇している。
- ダウンサイド・リスクはあるが、収益性の改善が期待出来ることから、私は同社株式を「強気」で見ている。
ショッピファイ(SHOP)の概要
ショッピファイ(SHOP)の第3四半期決算が発表され、株価は20%上昇した。
同社は、収益率と財務規律の向上により、黒字化を達成した。
ショッピファイは高いバリュエーションで取引されていることから、ダウンサイド・リスクはあるが、私は同社株式を「強気」で評価している。
ショッピファイ(SHOP)の2023年第3四半期決算
ショッピファイは、業績と売上高で市場予想を大幅に上回った。
まずはその内訳を見てみたい。
売上高(Revenues)は前年同期比25%増の17億ドル。
また、売上総利益(Gross Profit)の増加率は更に大きく、36%に達した。
同社は増収だけでなく、コスト削減にも成功し、それが利益率の上昇に反映されている。
ショッピファイは、売上総利益率(上記画像における「GAAP Gross Profit」の下の「% of Revenue」)を53%まで向上させる一方、販売・マーケティング費用(上記画像における「GAAP Sales and marketing」の下の「% of Revenue」)を売上高の17%に、研究開発費(上記画像における「GAAP Research and development」の下の「% of Revenue」)を売上高の18%に削減した。
収益性の向上は、ショッピファイのテイクレートの増加にも起因している。
これは、同社が、ツールをエコシステムに完全に統合し、顧客により多くの価値を提供しているおかげである。
ショッピファイの株価は決して割安ではないが、この銘柄を気に入る理由は沢山存在する。
私がショッピファイ(SHOP)を好きな3つの理由
安定した成長
Source:Statista
Statistaは、eコマース分野は、今後5年間で年平均成長率11.17%で成長し、5兆5600億ドルに達すると予測している。
従って、ショッピファイが成長し続ける余地はまだまだ十分にある。
Shop Payとリテール・プラン
多くの人は、ショッピファイをeコマースを支援するSaaSビジネスであると見ている。
そして、それは事実ではあるが、同社にはそれ以上の魅力があると考えている。
Shop Payは同社の完全に統合された決済手段であり、多くの支持を集めている。
出典RBCキャピタル・マーケッツ
上記より見てわかる通り、Shop Payは4番目によく使われているウォレットで、普及率は69%である。
更に、同社は、単に一つのプロダクトを作るだけでなく、エコシステム全体を提供している。
実際、同社の収益のほとんどが「サブスクリプション・ソリューション」ではなく、「マーチャント・ソリューション」からもたらされていることを見れば、これは明らかである。
前四半期には、実店舗保有するショップのニーズに対応するフル・プランである「リテール・プラン」も開始した。
収益性
長い間、投資家はショッピファイの収益性に疑問を持っていた。
しかし、同社は、前四半期にGAAPベースで黒字を計上し、この傾向は今後も続きそうである。
同社は、素晴らしい財務規律を示しており、足元では、物流部門であるDeliverrの売却等、良好な財務規律を維持するための取り組みも確認されている。
同社が業績を伸ばすにつれ、ショッピファイ株が、投資家の人気を集めることは間違いないと見ている。
リスク
ショッピファイのバリュエーションは既に高く、この銘柄への投資にはダウンサイド・リスクが伴う。
マクロ経済環境と高金利が続けば、ショッピファイのような高成長株はマイナスの影響を受けるだろう。
更に、ショッピファイは、アマゾン・ドット・コム(AMZN)、メルカド・リブレ(MELI)、さらにはシーリミテッド(SE)など、他の多くの企業と競争しなければならないだろう。
ショッピファイ(SHOP)に対する結論
以上より、ショッピファイは、プラスの利益とキャッシュフローを生み出しながら、依然、急成長する可能性を秘めていると見ていることから、私は全体的に好決算を発表したショッピファイを「強気」で評価している。