a small electronic device sitting on top of a table
11 - 15 - 2024

【半導体】サイタイム(SITM)の将来性は良好!最新の2024年第3四半期決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る!

ダグラス・ オローリンダグラス・ オローリン
  • 本稿では、注目の米国半導体銘柄であるサイタイム(SITM)の11月6日に発表された最新の2024年第3四半期決算分析を通じて、同社の今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
  • サイタイムは2024年度第3四半期の業績において売上とEPSで市場予想を大きく上回り、前年同期比62%増の売上を達成しました。 
  • 主な成長分野は通信、エンタープライズ、データセンター、自動車、モバイルなどで、各市場において前年比14%〜233%の力強い売上高の増加を記録しています。 
  • 省電力で小型の設計や柔軟な調整機能により、同社の製品はトランシーバー用途での需要が増加しており、今後の成長が期待されています。

サイタイム(SITMの最新の2024年度第3四半期決算発表に関して

サイタイムSITM11月6日に最新の2024年度第3四半期決算を発表しており、ようやく待ち望んでいた景気回復の兆しが見えてきました。

第3四半期の売上は前年同期比62%増の5,770万ドルで、出荷量の増加や製品ミックスの改善が寄与しました。

これにより、売上とEPS(1株当たり利益)で市場予想を大きく上回る好調な結果となりました。

2024年度第3四半期決算

Non-GAAP EPS:0.40ドル(FactSet予想:0.26ドル)

売上高:5,770万ドル(FactSet予想:5,510万ドル)

また、次の四半期も売上がさらに15%増加する見通しです。

ただ、私が特に注目しているのは、どの分野で成長が進んでいるのかという点です。

どうやら光トランシーバー向けに重要なコンテンツを提供しているようです。

下記は最新の決算説明会での遣り取りの一部です。

(原文)Looking at growth by market, sales into our communications, enterprise and data center market were $19.7 million or 34% of sales, up 233% year-on-year. Sales into the automotive, industrial and aerospace market were $17.7 million or 31% of sales, increasing 51% year-on-year. And sales into the mobile, IoT and consumer market were $20.3 million or 35% of sales, up 14% year-on-year, with sales to our largest customer totaling $13.1 million or 23% of sales.

(日本語訳)市場別に見ると、通信、エンタープライズ、データセンター向けの売上は1,970万ドルで、全体の34%を占め、前年同期比233%の大幅増となりました。自動車、産業、航空宇宙向けの売上は1,770万ドルで、全体の31%を占め、前年同期比51%増加しました。また、モバイル、IoT、一般消費者向けの売上は2,030万ドルで全体の35%を占め、前年同期比14%増でした。さらに、最大顧客への売上は1,310万ドルで全体の23%に達しています。

同社の製品はプラグイン式スイッチやサーバーで急速に広がりを見せています。

ジッター(信号の時間的なずれやばらつきを指す)やPPM(「百万分率」を意味し、一般的には周波数の精度や安定性を表す際に使用される)の調整の柔軟性に加え、省電力で小型の設計がトランシーバー用途に非常に適しているためです。

(原文)The pluggable is probably the least in dollar amount, but the switches, the servers, the GPUs, of course, they all go up quite a bit. We do have [ SuperNIC ] cards, which are used for compute, those that are used for storage. So depending upon, again, it's a pretty complicated architecture, but those are all important places for SiTime's sales and revenue.

(日本語訳)プラガブル(機器やデバイスの部品やモジュールが簡単に着脱可能で、必要に応じて交換や追加ができる商品)自体の売上はおそらくあまり大きくないものの、スイッチやサーバー、GPUの売上は確実に増加しています。また、計算処理用やストレージ用の[SuperNIC]カードも提供しており、全体としてはかなり複雑なアーキテクチャですが、これらすべてがサイタイムにとって重要な販売先であり収益源となっています。

iPhoneの売上が伸び悩んでいる中でも、これは非常に大きな新製品になりそうです。

同社は来年本格始動するGB200(エヌビディアが開発した最新のAI向けスーパーコンピュータシステム)で大きなシェアを獲得する見通しで、同社にとって数千万ドル規模の追加売上につながる可能性があります。

以上より、再びサイタイムの活躍が期待される時が来たように見えます!

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📍半導体&テクノロジー担当

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