強気シュルンベルジェシュルンベルジェ(SLB:予想配当利回り2.2%)2024年2Q決算は好調で株価は割安!今後の株価見通し・将来性に迫る!
- シュルンベルジェ(SLB)は世界最大級の油田サービス企業で、先進的な技術と情報ソリューションを提供し、探鉱・開発・生産の各段階で効率的な資源開発を支援しています。
- 最新の2024年度第2四半期決算では、非経常損益項目を除くEPSは0.85ドルと前四半期の0.75ドルから増加し、1株当たり売上高も前四半期比で増加し、好調な着地となっています。
- 同社の予想配当利回りは2.24%、配当性向は33%であり、最近の配当成長率の改善や健全な財務バランスが配当収入重視のインカム投資家にとって魅力的です。
シュルンベルジェ(SLB)の概要
セクター:石油・ガス
現在の価格:49ドル
時価総額:696.5億ドル
弊社算出の一株当たり本質的価値:56.83ドル
安全マージン:13.69%
過去5年間の配当成長率:-19.10%
次回配当落ち日:2024年9月4日
次回配当支払い日:2024年10月10日
予想配当利回り:2.24%
過去5年間の売上高成長率:-2.20%
過去10年間の売上高成長率:-5.70%
シュルンベルジェ(SLB:予想配当利回り2.24% / 配当性向33%)は、世界最大級の油田サービス企業であり、エネルギー産業向けに先進的な技術・情報ソリューションを提供しています。1926年に設立され、本社はテキサス州ヒューストンにあります。同社は探鉱・開発・生産の各段階で革新的な技術を駆使し、効率的な資源開発を支援しています。世界中で100カ国以上に事業拠点を持ち、多様なエネルギー関連サービスを展開しています。特に、デジタル技術を活用した地質解析やリモート監視システムは業界でも突出しています。
同社はまた、持続可能なエネルギー技術の開発にも注力しており、炭素排出削減や再生可能エネルギーへの転換を推進しています。ユニークな特徴として、同社のデジタルツイン技術は、現実の油田の正確な仮想モデルを作成し、運用効率を最大化するために使用されています。さらに、同社は多様な文化と技術の融合を重視しており、グローバルな人材育成プログラムを通じて革新と成長を促進しています。このように、シュルンベルジェはエネルギー産業の未来をリードする存在であり続けています。
そして、同社は2024年7月19日に2024年度第2四半期決算を発表しています。
シュルンベルジェ(SLB)の収益と成長に関して
シュルンベルジェ(SLB)は、2024年6月30日に終了した最新の2024年度第2四半期決算において、非経常損益項目を除くベースでのEPS(EPS without NRI)は0.85ドル(前四半期:0.75ドル)、希薄化後のEPSは0.77ドル(前四半期:0.74ドル)、また、1株当たり売上高も6.333ドル(前四半期:6.017ドル)といずれも前四半期比で上昇しました。
一方で、長期的なパフォーマンスを見ると、下記のチャートからも分かる通り、同社株の非経常損益項目を除くベースでのEPSの過去5年間の年平均成長率(CAGR)は13.00%で、過去10年間の年平均成長率は-6.50%となっており、10年間という長期的なスパンではマイナス成長となっていますが、足元では成長が加速しており、ポジティブな兆候であると言えます。
また、同社の業界予測では、今後10年間は安定した成長が見込まれており、同社の最新の四半期の決算における好業績は、同社の将来的な成功の可能性を示唆するものであるように見えます。
※チャート上の値は年間ベースであり、非経常損益項目を除くベースでのEPS(EPS without NRI)の直近4四半期の合計値
シュルンベルジェ(SLB)の財務パフォーマンスに関して
シュルンベルジェ(SLB)の財務パフォーマンスを、総資産利益率(ROA)、自己資本利益率(ROE)、投下資本利益率(ROIC)、ジョエル・グリーンブラット氏の資本利益率(ROC)、加重平均資本コスト(WACC)の観点から分析していきます。
原則として、ROA、ROE、ROIC、ROCが企業の資本コストであるWACCを継続的に上回ることで、企業は継続して経済的価値を生み出していると見なされます。
そこで、まず、ROICを見てみると、同社の過去5年間のROICの中央値は7.22%で、過去5年間のWACCの中央値である11.91%を下回っています。
しかし、下記のチャートからも分かる通り、足元のROICは14.70%に改善し、現在のWACCの水準である7.84%を上回っています。
さらに、過去5年間のROEの中央値は13.89%となっており、過去10年間のROEの最高水準である22.19%を大きく下回っており、収益性の変動を示唆しています。
加えて、過去5年間のROCの中央値は38.01%となっており、WACCと比較して高いリターンを示していると言えます。
以上より、ROICやROE、ROCを同期間のWACCと比較した際には、同社の資本配分戦略が一貫してプラスの経済価値を生み出すには、社内オペレーションにおける改善が必要であることが示唆されています。
全体として、ROICをWACC以上に高め、安定したROEを維持することに注力すれば、長期的にはシュルンベルジェは経済的価値を創造する能力を高めることができると考えます。
シュルンベルジェ(SLB)の配当に関して
シュルンベルジェ(SLB)の過去5年間の配当成長率はマイナス19.10%となっていますが、過去3年間の配当成長率はプラス4.60%となっており、最近の配当パフォーマンスの改善を示していると言えます。
また、現在の予想配当利回りは2.24%である一方で、配当性向は33.0%と比較的低い水準を維持しております。
しかし、下記のチャートからも分かる通り、この配当性向の水準を過去の最高・最低水準と比較すると、同社の配当支払いには潜在的な成長の余地があるように見えます。
さらに、同社のEBITDA純有利子負債倍率は1.65倍で、基準値の2.0倍を下回っていることからも、同社が負債と収益のバランスを健全に保っていることを示唆しており、財務面から投資家にとって心強い内容であると言えます。
全体として、足元のシュルンベルジェの配当実績は安定しており、負債水準も業界標準と比較して管理可能であることから、配当収入と財務リスクの低さを求めるインカム投資家にとって魅力的な投資対象となる可能性があると見ています。
予想配当利回り:2.24%
配当性向:33%
配当カバレッジ・レシオ:2.91
過去5年間の配当成長率:-19.10%
EBITDA純有利子負債倍率:1.65倍
※DPS(Dividend Per Share):1株当たりの配当金
※Dividend Yield:予想配当利回り
※Dividend Payout:配当性向
シュルンベルジェ(SLB)のバリュエーションに関して
シュルンベルジェ(SLB)の現在の株価は49.5ドルで、弊社算出の一株当たり本質的価値である56.83ドルを下回っており、割安感があるように見えます。
また、実績PERは16.03倍で、過去5年間の平均である17.50倍、過去10年間の平均である19.20倍を下回って推移しています。
さらに、株価売上高倍率は2.01倍となっており、業界平均と同水準であり、EV/EBITDA倍率は9.95倍と業界平均より低く、潜在的な割安感を示しています。
加えて、予想PERは14.12倍となっており、過去の平均と比較しても大きく割安であることが分かります。
全体として、シュルンベルジェは業界平均と比較して魅力的なEV/EBITDA倍率で取引されており、且つ、弊社算出の一株当たり本質的価値より割安に取引されていることが分かります。
シュルンベルジェ(SLB)のリスクとリターンに関して
シュルンベルジェ(SLB)のリスク評価分析では、投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポイントを取り上げたいと思います。
まずマイナス面では、インサイダーによる同社株式の売却取引の多さ、並びに、過去5年間、1株当たり売上高が減少傾向にあることは、同社の業績に対する懸念を高める内容であると言えます。
さらに、アルトマンのZスコアが2.82であることから、同社は、ただちに倒産の危険性はないものの、財務上のストレス下にある可能性があることが示唆されています。
一方でプラス面では、ピオトロスキーのFスコアは8となっていることから、同社が非常に健全な財務状況を維持していることを示し、さらに、ベニッシュのMスコアは-2.56となっていることから、同社が利益操作を行っている可能性が低いことを示唆しています。
加えて、営業利益率は拡大し、PBRが2年ぶりの低水準に近づいていることも、同社の将来的な株価パフォーマンスにとって好材料であると言えます。
全体として、投資家はインサイダーによる同社株式の売却と売上高の減少トレンドに注意する必要があると言えますが、一方で、同社の健全な財務指標と営業利益率が改善傾向にあることは一定の安心感を与えてくれる内容であると言えます。
シュルンベルジェ(SLB)のインサイダー(内部関係者)による売買に関して
シュルンベルジェ(SLB)は過去12ヶ月間、インサイダーによる同社株式の売却トレンドが顕著となっており、具体的には30件のインサイダーによる同社株式の売却が確認されている一方で、インサイダーによる同社株式の買い付けは報告されていません。
これは、同社のインサイダーが様々な理由で株式を売却しているものの、同社の将来の業績に対する自信のなさを潜在的に示している可能性があり、弱気のシグナルと解釈することもできます。
ただし、インサイダーによる同社株式の保有比率はわずか1.58%である点にはご留意ください。
一方、機関投資家による同社株式の保有比率は64.03%と高く、機関投資家による同社への強い関心と信頼が伺えます。
全体として、高水準のインサイダーによる売却は、インサイダーによる保有比率の低さと相まって、投資家にシュルンベルジェの将来性に対する懸念を抱かせる可能性があります。
ただし、機関投資家が同社株式に大きなポジションを持っているという事実は、同社の今後の株価の安定性に大きく貢献する可能性もあります。
投資家は、こうしたインサイダーによる売買活動を注意深く監視し、投資決定プロセスの一環として考慮することが重要であると言えます。
シュルンベルジェ(SLB)の流動性に関して
シュルンベルジェ(SLB)の流動性は高く、直近営業日の一日の出来高は10,096,646株で、過去2ヶ月間の1日平均出来高は12,133,520株となっており、同社株式に対する一貫した取引があることを示唆しています。
また、同社株式のダークプール指数(DPI)は45.34%となっており、取引活動の約半分がダークプールで行われていることを示しています。
※ダーク・プール指数は、ダーク・プール(私設取引所)内において、同社株式がどの程度取引されているかを示すものであり、注目すべき指標の1つである。
この高水準のDPIは、同社株式の価格発見への透明性と市場全体の効率性に影響を与える可能性があります。
そして、この水準は、機関投資家がこの銘柄を積極的に取引していることを示唆している可能性があります。
また、ダーク・プールにおける流動性は同社株価の安定に寄与し、株価のボラティリティを低下させるとも言えます。
全体として、シュルンベルジェは魅力的な流動性と取引活動を示しており、加えて、ダークプール取引においても顕著な存在感を示していることが分かります。
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