私は、8月から10月にかけての株価調整のきっかけとなった急激な長期債の金利上昇は完全にトレンドが変わり、長期債利回りは短中期的に底を打ったと考えている。
10年債利回りが約4%から5%へ上昇したのは、インフレ率の上昇が持続し、FRBが短期金利を「より長く」維持するのではないかという懸念があったからである。
しかし、今では、そうした不安は解消され、センチメントは180度変化している。
コンセンサスは、現在、早ければ来年第1四半期にも利下げを予想しているが、それは差し迫った景気後退のためではない。
最新のインフレ報告は予想以上に良好で、FRBが物価の安定という目標の達成を前倒ししていることが明らかになっている。
労働市場も、先週のJOLTS報告や11月の雇用統計に見られるように、需給バランスが改善しつつあり、このことは、今後インフレ圧力をさらに緩和するはずである。
以上より、FRBにとって、これ以上のシナリオは望めない展開であると見ている。

そのため、来週のFRB理事会の焦点は、四半期ごとの経済予測サマリーの更新になると見ている。
2024年のインフレ見通しは、コア、ヘッドラインともに引き下げられるはずであり、その結果、FRBは2024年末の短期金利見通しを現在の5.1%から引き下げるはずである。
これは良いニュースであるが、現時点では、既に株価や債券価格には織り込み済みであると見ている。

したがって、債券市場の上昇はおそらく一巡したと見ている。
一方で、私は、FRBがインフレ目標を達成する前に、金融緩和が進んだことにFRB当局者が不満を抱いていることにも懸念している。
そのため、FRBは、投資家が現在期待している程、短期金利の見通しを引き下げることに躊躇しているのかもしれない。
コンセンサスでは、5度に渡る、4分の1ポイントの利下げで、FF金利は約4.1%まで低下すると見られている。
来週、FRBがこの予想を後退させた場合、長期債利回りの上昇と株価の反落が予想される。
20年物国債(TLT)は200日移動平均線まで上昇しているが、これは今日の主要市場の株価平均と同様に買われすぎの状態と一致している。
この段階で、債券ポートフォリオのデュレーションを適度に縮小することは、賢明な行動だと思っている。

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