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06 - 09 - 2024

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TモバイルUS(TMUS)予想配当利回り1.4% / 配当性向18%:2024年1Q決算・財務分析と今後の株価予想・将来性

イアニス・ ゾルンパノスイアニス・ ゾルンパノス
  • TモバイルUS(TMUS:予想配当利回り1.44% / 配当性向18%)は、米国第3位のワイヤレス・キャリアであり、現在、約7,700万人のポストペイド顧客と2,100万人のプリペイド顧客にサービスを提供している。
  • 2024年度第1四半期のEPSは2.00ドルで、前四半期の1.67ドルを上回ったが、1株当たり売上高は16.48ドルから16.98ドルに減少している。
  • 同社の現在の株価は179.82ドルで、弊社算出の本質的価値145.06ドルを大幅に上回り、割高感が示唆されている。

TモバイルUS(TMUS)の概要

セクター:情報通信

現在の株価:179ドル

時価総額:2107.2億ドル

弊社算出の一株当たり本質的価値:145.06ドル

安全マージン:-23.95%

過去5年間の配当成長率:N/A

直近配当落ち日:2024年5月31日

次回配当支払い日:2024年6月13日

予想配当利回り:1.44%

過去5年間の売上高成長率:5.80%

過去10年間の売上高成長率:6.90%

ドイツテレコムは2013年にTモバイルUSAをプリペイド専門のメトロPCSと合併させ、さらに2020年にはスプリントと合併し、結果として、TモバイルUS(TMUS)は米国第3位のワイヤレス・キャリアとなっている。

同社は現在、7,700万人のポストペイドと2,100万人のプリペイドの電話顧客にサービスを提供しており、これは米国の小売ワイヤレス市場の約30%に相当する。

2021年には固定ワイヤレス・ブロードバンド市場に積極的に参入し、現在では500万人以上の住宅および企業顧客にサービスを提供している。

そして、同社は2024年4月25日に2024年度第1四半期決算を発表している。

TモバイルUS(TMUS)の収益と成長に関して

TモバイルUS(TMUS)の2024年度第1四半期の非経常損益項目を除くベースでのEPSは2.00ドルで、前四半期の1.67ドルを大幅に上回る着地となっている。

しかしながら、一株当たり売上高は、2024年度第1四半期は16.48ドルと、前四半期の16.98ドルから下落している。

また、長期的なパフォーマンスを見ると、同社株の非経常損益項目を除くベースでのEPSの過去5年間の年平均成長率(CAGR)は8.10%となっており、同社の最近の業績は安定しているように見える。

加えて、足元の好業績と業界の成長予測を考慮すると、同社は今後10年間にわたり、業界の成長を活かしてさらなる成長を実現する可能性があるだろう。

そして、同社の過去の財務レバレッジの度合いを確認すると、同社にはさらにレバレッジを拡大する余地があり、持続的な成長を実現する可能性があると見ている。

以上より、全体として、TモバイルUSの最近の業績は、将来の成長への有望な見通しを示しているように見える。

TモバイルUS(TMUS)の配当に関して

TモバイルUS(TMUSは2023年12月15日に支払われた配当以前は、足元は配当を一切支払っておらず、且つ、2023年12月15日以降も、1株当たり配当金は一貫して0.65ドルとなっていることからも、配当金の成長は0%となっている。

また、EBITDA純有利子負債倍率は4.14倍となっており、財務面でのリスクが高いことを示しており、今後の同社の経営、並びに、継続した配当の支払いに影響を与える可能性がある点には注意が必要である。

加えて、予想配当利回りは1.44%となっており、配当を通じた株主へのリターンは控えめであるように見える。

セクター平均と比較すると、同社の配当成長実績は控えめに見えるかもしれないが、足元の一貫した配当の支払い実績は、投資家にとって多少の安心感を与えるかもしれない。

予想配当利回り:1.44%

配当性向:18%

配当カバレッジ・レシオ:5.65

5年間の配当成長率:0%

EBITDA純有利子負債倍率:4.14倍

TモバイルUS(TMUS)のバリュエーションに関して

TモバイルUS(TMUS)の現在の株価は179.82ドルとなっており、弊社算出の一株当たり本質的価値である145.06ドルを大幅に上回っており、割高感を示唆している。

また、実績PERは24.47倍となっており、株価が過去の平均と比べて割高である可能性を示唆している。

さらに、株価売上高倍率は2.73倍で、EV/EBITDA倍率は11.44倍となっており、これらの指標はいずれも、同社株価が同業他社よりもプレミアムで取引されている可能性を示しています。

加えて、PEGレシオは2.84倍となっており、同社の今後の成長見通しに比べて、同社の株価が割高である可能性を示唆している。

そして、5年平均、10年平均と比較しても、同社の株式はより高いバリュエーションで取引されているように見える。

以上より、投資家はTモバイルUSへの投資判断を下す際には、これらのバリュエーションに関して慎重を期すべきであり、投資判断を下す前に同社の成長性と業界動向をより調査すべきであろう。

TモバイルUS(TMUS)のリスクとリターンに関して

TモバイルUS(TMUSのリスク評価分析では、主に投資家が投資決定を下す前に考慮すべきいくつかのポイントを取り上げたい

まずマイナス面では、同社は過去3年間に1億4,000万ドルの新規債務を発行しており、財務レバレッジの増加につながる可能性がある。

さらに、総資産は売上高を上回るペースで増加しており、資産活用における潜在的な非効率性を示唆している。

加えて、インサイダーによる同社株式の売却に伴う取引は顕著で、過去3ヶ月間に30件、合計12,404,295株が売却されている。

また、PBR、株価、株価売上高倍率はいずれも10年来の高水準に近く、割高の可能性を示している。

そして、アルトマンのZスコアは1.54で窮境ゾーンにあり、今後2年以内の倒産の可能性が示唆される内容である。

一方でプラス面では、ピオトロスキーのFスコアが7で財務状況が非常に健全であることを示し、ベニッシュのMスコアも-2.87と同社が利益操作を行っている可能性が低いことを示唆している。

さらに、営業利益率は拡大しており、一株当たりの売上高と利益の伸びは一貫している。

また、予想配当利回りも10年ぶりの高水準に近づいており、投資家に一定のリターンをもたらしていると言える。

TモバイルUS(TMUS)のインサイダー(内部関係者)による売買に関して

TモバイルUS(TMUS)は過去12ヶ月間、インサイダーによる同社株式の売却トレンドが顕著である一方で、インサイダーによる同社株式の買い付けがゼロとなっており、インサイダーによる同社株式の売却取引は合計で72件確認されている。

この高水準のインサイダーによる同社株式の売却は、投資家に同社の将来性への懸念を抱かせる可能性があるだろう。

ただし、インサイダーによる同社株式の保有比率はわずか0.94%である点にはご留意いただきたい。

一方、機関投資家の同社株式の保有比率は26.77%と他の大型株と比較すると比較的低水準となっており、機関投資家が同社株式におけるポジションを保有することに大きな関心を示していないことを示唆している。

市場の投資家は、TモバイルUSに関連する投資判断を下す際には、これらの要因を考慮する必要があるだろう。

TモバイルUS(TMUS)の流動性に関して

TモバイルUS(TMUS)の直近営業日の1日の出来高は5,834,946株で、過去2ヵ月間の1日平均出来高は4,831,601株となっており、一貫した売買が行われていることが確認されている。

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