テキサス・インスツルメンツ(TXN)の将来性:最新の2024年第3四半期決算分析を通じて今後の株価見通しに迫る!
ダグラス・ オローリン- 本稿では、注目の米国半導体銘柄であるテキサス・インスツルメンツ(TXN)の10月22日に発表された最新の2024年第3四半期決算の分析を通じて、同社の今後の株価見通しと将来性を解説していきます。
- 最新決算では、来期の業績見通しは弱めでしたが、自動車、通信、個人向けエレクトロニクス市場の底打ちが示唆されました。
- 産業市場は微減したものの、他のセクターは成長を記録しており、特に個人向けエレクトロニクスは30%、通信機器は25%の成長を示しました。
- 同社のバリュエーションは割高であるように見えますが、他の大企業の「底打ち」への確信と合わせて、全体的な市場回復への期待が高まっているように見えます。
テキサス・インスツルメンツ(TXN)の最新の2024年第3四半期決算発表に関して
テキサス・インスツルメンツ(TXN)の最新の2024年第3四半期決算では、業績の見通しは弱めでしたが、エンド市場に関するコメントは的確であったように見えます。
同社はアナログ分野で過去最長の在庫調整を続けていますが、自動車、通信、個人向けエレクトロニクス市場については、底を打ったと考えて良いタイミングではないでしょうか。
これはTSMC(TSM)の発言とも一致しています。
2024年度第4四半期のガイダンス
・EPS(1株当たり利益):1.07〜1.29ドル(FactSet予想:1.34ドル)
・売上高:37億〜40億ドル(FactSet予想:40.6億ドル)
産業市場だけは成長が見られず、1桁台前半の減少となりましたが、自動車は1桁台後半の成長、個人向けエレクトロニクスは30%の成長、企業向けシステムは20%、通信機器は25%の成長を記録しました。
下記は、同社の決算説明会の遣り取りの一部です。
(原文)First, the industrial market was down low single digits as customers continue to reduce their inventory levels. The automotive market increased upper single digits, primarily due to strength in China. Personal electronics grew about 30%, Enterprise systems was up about 20% and communication equipment was up about 25% as the cyclical recovery continued in these 3 markets.
(日本語訳)まず、産業市場は顧客が在庫を引き続き減らしている影響で、1桁台前半の微減にとどまりました。一方、自動車市場は主に中国での需要が強く、1桁台後半の成長を見せました。個人向けエレクトロニクスは約30%、企業向けシステムは約20%、通信機器は約25%成長し、これら3つの市場では循環的な回復が続いています。
これは、私が前回の決算レポートで述べた「通信市場の底打ち」と一致しています。
今週はマックスリニア(MXL)も発表を控えており、そこでさらに確認できるでしょう。
テキサス・インスツルメンツの株価は妥当な水準にありますが、STマイクロエレクトロニクス(STM)、私の注目銘柄であるオン・セミコンダクター(ON)、インフィニオン・テクノロジーズ、NXPセミコンダクターズ(NXPI)、アレグロ・マイクロシステムズ(ALGM)のような自動車関連の企業と比べると、現在のバリュエーションは割高だと感じます。
ただし、世界でも有数の大企業が「底打ち」を確信しているのを聞くのは心強いことです。
これはほぼAI以外の市場全体の要約で、「そこまで悪くない」と言えるでしょう。
(原文)We've seen 8 quarters of decline. We are more than 30% down versus the peak. So I don't think -- I hope. I can't predict it. I don't think we have a lot left, okay? I think the inventory correction is still ongoing, but I do expect that to start to recover, I cannot predict the quarter because usually, when we see it, we call it. I will just say we haven't seen it yet, and it's been quite persistent okay? That's on the industrial side. And I can go even into the sectors.
(日本語訳)過去8四半期にわたって減少が続いており、ピーク時から30%以上下落しています。これ以上大幅な下げはもうないと願いたいですが、正直なところ予測はできません。在庫調整はまだ続いているものの、回復が近づいていると期待しています。ただ、いつになるかはわかりません。通常、兆しが見えた時点で確信を持つのですが、今のところまだその兆しは確認できていません。これは特に産業部門で顕著です。他のセクターについても同様の状況です。
(原文)Most of the sectors are showing either still searching for a bottom or hovering at a very low level, okay? So it's about time, but we haven't seen it yet.
(日本語訳)多くのセクターはまだ底を探っているか、非常に低い水準で停滞している状況です。そろそろ回復の時期だと思いますが、現時点ではまだその兆候は見られません。
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📍半導体&テクノロジー担当
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