債券利回りが重要な水準から急低下したにもかかわらず、投資家達は、今後、金利がどこまで上昇し、いつまで高水準にとどまるかを議論した。
先週のパウエル議長の講演後、利下げはもはや議論の一部ではないようである。
パウエル議長のタカ派的な口調は、投資家が利下げを切望している時に、今後の政策についてほとんど明確にしなかった。
また、経済成長率が明らかに減速している今、最近の経済の強さと潜在的なインフレへの影響に焦点を当てた点も見当違いだったように見える。
私が昨日のレポートで、債券利回りは新高値を更新するというより、ピークに近づいていると指摘したのはこのためである。

ビリオネア投資家、ビル・アックマン氏も同意見のようである。
なぜなら、彼は、8月初旬に開始した長期国債のショート・ポジションを解消したと発表した。
当時はインフレを懸念していたという。
そして今、彼は「最近のデータが示唆するよりも早く経済は減速している」と主張している。
私は彼のインフレ懸念には同意しなかったが、経済成長の鈍化という呼びかけは的を射ていると考える。
そのため、10年債利回りは5%台を突破したわずか数時間後に20ベーシスポイント近くも急落した。

資産運用会社時代から「債券王」として知られるもう一人のビリオネア投資家も、利回りについて同様のメッセージを伝えたが、経済については遥かに厳しい警告を発した。
ビル・グロス氏は、年内に景気後退が始まるという前提で、短期金利の低下にベットしていると伝えた。
そして、彼は、自動車ローンの延滞が増加していることを取り上げている。
しかし、私は、グロスは的外れだと考える。
確かに、サブプライムの60日以上の延滞率は6%まで上昇しており、これは歴史的に高い数字である。
しかし、ここでは、一旦、この数字を整理してみたい。

サブプライム層は、金融情勢が急速に悪化した場合、常に真っ先に苦境に立たされる。
しかし、全借入者に対する自動車ローンの占める割合は、全消費者債務残高の約9.2%を占め、サブプライム・カテゴリーはそのわずか14%に過ぎない。
したがって、実際には、9.2%の14%の6%という数字になる。
さらに、消費者負債全体の70%以上を占める住宅ローンの延滞率は、過去最低を記録している。

以上より、私は、ビル・グロスは、突然の景気後退警告により、恐怖を煽っていると考える。
10月14
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