ウォーレン・バフェット率いるバークシャー・ハサウェイ(BRK.B)は、過去10年間、市場を上回るパフォーマンスを上げてきた。
バフェット氏はバリュー投資のアプローチを擁護し、投資家に対し、彼らが理解している優良企業の株式を購入するよう促している。
これは確かに、彼の投資スタイルの大きな部分を占めているが、同社の成功の一部に過ぎない。
バフェットはまた、苦境に陥ったときに現金を投入し、素晴らしい投資先を見つけ、さらにオプションも駆使してリターンを高めることにも長けている。
昨年、同社は現金と短期国債のポジションを増やしている。
株価が高いバリュエーションにある今、良いバリューを見つけるのは確かに難しいのが現状である。
今のところ、バフェットは「T-Bill and chill(米国財務省短期証券に投資してリラックスする)」モードだ。
私はこの戦略が長期的に実を結ぶと見ている。
なぜなら、足元、T-Bill(米国財務省短期証券)は好調に推移することが予想され、且つ、バークシャー・ハサウェイは経済が収縮し始めたら、お得な投資先を発掘する可能性が高いからである。
バフェットが輝きを放つのは苦境の時であり、そのような時が間近に迫っているのである。
最新の 10-Q提出書類の時点で、バークシャー・ハサウェイは1570億ドル以上の現金とT-Billを保有している。

(出典:10-Q Filing)
これは同社にとって過去最高額であり、ポートフォリオ全体に占める割合も大きい。
同社の株式投資残高は3,180億ドルで、 鉄道、公益事業、エネルギーを加えると総資産は約1兆ドルに相当する。
もちろん、この戦略にはそれなりの理由があると見ている。
現在の環境では、T-Billは5%以上の利回りを「無リスク」で提供している。
さらに、市場は既に2024年からの利下げを予想しており、先日のパウエル議長の講演もそれを裏付けている。
実際、現在のFRBのドットプロットでは、少なくとも3回の利下げが行われる可能性がある。

(出典:FRBプレスリリース)
キャッシュ・クッション(現金余力)が大きいということは、バークシャー・ハサウェイは、バリュエーションが下がったときに使える資金を沢山持っているということである。
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