少し以前の内容となりますが、今年の初め、2024年3月18日のエヌビディア(NVDA:Nvidia)のジェンセンCEOの基調講演について、詳しく解説していきたいと思います。ぜひ全編を見ていただきたいです。そして、このレポートを読む前に基調講演を見ておくと、さらに理解が深まると思います。基調講演のリンクはこちらです。
さて、AIの「なぜ」を語る上で重要なポイントを1つお伝えしたいと思います。まずはエヌビディアの製品発表について話し、その後、同社の競争力に関する考察をお届けします。
「シミュレーションは実際の実験よりもはるかに安価で、テストも柔軟に行える。実験室ではできないことも可能になる…だから、この傾向が続くのは必然です。」—リチャード・ハミング『The Art of Doing Science and Engineering』
これは1950年代にリチャード・ハミング氏がベル研究所の社長に語った言葉です。そして今、この洞察は以前にも増して的を射ていると感じます。現実を観察したり直接関与したりするよりも、シミュレーションで再現する方がはるかに柔軟でコストも低いのです。
私は、LLM(大規模言語モデル)や「AI」が、この傾向の論理的な到達点であると考えています。大規模言語モデルは、可能な限り多くのデータ、たとえばインターネット上の情報や、これまでに書かれた書籍等で訓練されます。
モデルは、このデータセットから関係性やパターンを学習し、それらをすべて「超要約(Super-Summary)」として保持します。そして、この圧縮された情報から必要な内容を取り出すことができるのです。
つまり、これはあらゆる言語や書かれた情報の非常に効率的な要約、あるいはシミュレーションとも言えます。こうして手にした安価な言語シミュレーションを使って、リチャード・ハミング氏の核心的な洞察を活かしてみましょう。「現実そのものを再現するよりも、コンピュータ上でそれをシミュレートしたり生成したりする方が、はるかに安価で簡単」という点を深掘りしていきたいと思います。
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