2025年のCESでのインテル(INTC)の基調講演には正直あまり期待していませんでした。そのため、驚くことも失望することもなく、淡々とした印象で終わりました。基調講演の幕を開けたのは、インテルの共同暫定CEOであるミシェル・ジョンストン・ホルサウス(MJ)。彼女は冒頭から、かつての「Intel Inside」キャンペーンを彷彿とさせる「AI Inside」というキャッチフレーズを掲げ、どこか懐かしさを感じさせるプレゼンを展開しました。

講演全体は約40分間にわたり行われましたが、MJが登壇したのは冒頭の10分間のみ。その後、クライアント・コンピューティング・グループ担当のSVP、ジム・ジョンソンがバトンを引き継ぎました。そして講演の終盤には、MJが再び短時間ながら登場し、締めくくりの挨拶を行いました。
このイベントを一言でまとめるなら「AIPC」。さらにもう一つ言葉を加えるとすれば、それは「顧客」でしょう。この基調講演中、「顧客」という言葉はなんと35回も使われました。MJは現在のインテルが抱える問題の原因として「顧客志向の欠如」を挙げており、顧客の声を聞くことの重要性を繰り返し強調していました。
私が1992年1月にインテルに入社した際、新入社員研修で紹介されたインテルの6つの価値観の一つに「顧客志向」がありました。現在ではその名称が「カスタマーファースト」に変わっていますが、その変更がいつ行われたのかは正確には覚えていません。ただし、インテルの長い歴史を振り返ると、この価値観が社内で本気で重視されていたとは言い難いのは周知の事実です。むしろ、「顧客」という言葉を「傲慢」という言葉に置き換えた方が、インテルの実際の文化を的確に表していると言えるかもしれません。そして残念ながら、この傾向は今でも大きく変わっていないように思います。
少し脱線しましたが、2025年のCESでインテルから学んだことに話を進める前に一つ補足しておきます。現在、インテルに対する批判的な意見が多いのは事実ですが、それでも同社のPC事業は依然として非常に大きな収益源であり、この重要な市場セグメントで圧倒的な優位性を保っています。また、プロセッサの設計も非常に競争力があり、ついにチップレット方式を採用したことで改善が見られます。ただし、まだ課題も多く、例え
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