先週は、「あまり悪くないが、明らかに良いわけでもない」ニュースが、市場にポジティブに解釈される好例となり、「最も重要なのは変化率である」という教訓を改めて示しました。大統領にはその権限がないにもかかわらず、短期金利の引き下げ要求に応じなかったパウエル議長を解任するという脅しを撤回しました。この動きが、主要株価指数における4日間にわたる上昇を引き起こすきっかけとなりました。さらに、大統領が、中国からの輸入品に対する145%の関税率が最終的には「ゼロにはならないが、大幅に低下する」と認めたことも、相場上昇に拍車をかけました。投資家たちはこのニュースを歓迎し、S&P500指数は5,500の重要なテクニカル水準を上抜けました。私は、最悪期はすでに過ぎたと慎重ながら楽観的に見ていますが、主要株価指数における上昇余地は、通商問題に対するトーンの軟化によってほぼ出尽くした可能性が高いと考えています。

(出所:Edward Jones)
ここから先は、この軟化したトーンが、消費者・企業・投資家が恐れている「経済成長の終焉と弱気相場の到来」につながる関税を大幅に削減、あるいは撤廃するような、実質的な合意に結びつく必要があります。消費者心理は記録的な低水準まで低下しており、消費者は支出を控え始めています。また、港湾における活動量は急減し、企業によるレイオフ(解雇)発表もじわじわと増加しています。このような状況下では、トランプ政権が今後数日以内に目に見える成果を出さなければ、先週の上昇を維持するのは難しく、再び市場が下落する可能性が高まります。

(出所:Bloomberg)
幸いなことに、第1四半期の決算発表シーズンが、関税に対する懸念に一時的な緩衝材を提供しています。データ集計会社ファクトセットによると、S&P500構成銘柄のうち36%が決算を発表した時点で、前年同期比で利益は10.1%増加しており、これは四半期末時点で予想されていた7.2%増を上回っています。さらに、利益は予想を10%上回っており、これは過去5年間の平均8.8%、過去10年間の平均6.9%をいずれも上回る好結果です。現時点では、成長への最大の貢献は金融セクターと通信サービスセクターからもたらされています。

(出所:FactSet)
第1四半期の好調な利益は、支援材料にはなっていますが、不確実性という逆風は依然として続いて
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