S&P500はわずかな上昇を記録し、5日連続の続伸となりました。通商や関税に関する新たなニュースはほとんどなく、当局者から「現在進行中の取り組みがある」との発言があった程度です。今週はS&P500構成銘柄のうち180社が決算を発表する予定で、その中には「マグニフィセント・セブン」のうち4社も含まれています。私は業績が引き続き市場予想を上回ると見ていますが、それは「過去の話」です。今後は決算よりも企業のガイダンス、あるいはその欠如が株価に影響を与え、市場全体に重しとなるほか、トランプ政権に対して通商合意を進める圧力を強めることになります。中国との貿易について、大統領がハト派的な姿勢に転じるまでは、先週の上昇をさらに積み増すのは難しいと私は考えています。

(出所:Finviz)
米国企業から明確なガイダンスが出てこないこともトランプ政権にとってプレッシャーとなりますが、今後発表される経済指標も懸念を高め、政権の危機感を強める要因となるでしょう。今週は決算だけでなく、3月の個人消費、インフレ、雇用などに関する指標も発表されますが、これらは関税前のデータであるため、将来を占う材料としては限定的です。関税の影響はすでに港湾で表れ始めており、最終的には店頭価格にも波及してくるでしょう。

(出所:Bloomberg)
私は4月8日時点で「この混乱を解消するには30日以内が勝負」と述べました。なぜなら、中国で商品が販売され、船積みされ、海を渡り、米国の港で荷下ろしされ、店舗に配送され、棚に陳列されるまでには約8週間かかるからです。したがって、消費者は5月末頃から、在庫の減少と価格の上昇という形で関税の影響を感じ始めることになります。価格の上昇も問題ですが、在庫の不足も同様に深刻です。というのも、多くの中小企業は関税負担に耐えられないためです。
トランプ政権の関税政策によって、実体経済における最初の犠牲者となるのは、港湾、物流、トラック輸送、小売業の労働者でしょう。関税が発動された4月以降、中国から米国への貨物輸送量は最大で60%も減少しています。4月は通常、小売業者が新学期シーズンや年後半に向けて在庫を積み増す時期ですが、中国からの輸入にかかる145%の関税により、多くの注文が保留もしくはキャンセルされています。中小企業の多くは、中国以外の供給元
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