ローテーション、ローテーション、そしてさらにローテーション

■Mag7が2.5%超下落するもS&P 500は横ばい
テック内でも半導体は上昇、大型支出企業は下落とセクター内ローテーションが鮮明
■均等加重RSPとIWMが好調
利益成長の裾野拡大を反映し、平均的な銘柄がアウトパフォーム
■PCEインフレは6月ピークの可能性
前年比+4.1%だが原油価格の急落で年後半は低下へ
■実質個人消費は前年比+2.1%
可処分所得が今年初のプラス転換。AI投資サイクルが成長を下支え
中東の戦争が終結したと思った矢先、イランの軍がホルムズ海峡を通過しようとしたシンガポール船籍の貨物船に発砲した。これにより予定されていた退避が中断され、複数の船舶が出発を取りやめることを余儀なくされ、原油価格は上昇。WTI原油は72ドル超まで跳ね上がった。トランプ政権とイランの交渉担当者が覚書(MOU)の内容と意味について異なる解釈を持っていたことを考えれば、これは驚くべきことではない。60日間の停戦開始時に指摘した通り、交渉プロセスは困難で波乱含みのものとなるだろう。

(出典: Finviz)
昨日はセクター間だけでなく、セクター内でもローテーションが見られた。S&P 500のヒートマップがそれを如実に示している。Magnificent 7は集団で2.5%超の下落を記録した。セクター内の勝者は、AI設備投資ブームによって過去最高の売上・利益を稼いでいる半導体・メモリ企業だ。赤で表示されている敗者は巨額の支出を行っている企業で、唯一の例外はApple──ただし同社は部品コスト高騰により消費者価格の引き上げを余儀なくされている。投資家はヘルスケアなどのディフェンシブセクターや、工業・金融などの景気循環セクターにも資金を振り向けていた。この銘柄間のばらつきにもかかわらず、S&P 500は横ばいで取引を終えた。

(出典: Finviz)
均等加重指数が示す市場の健全性
今後の株式市場の健全性を測るより良い指標は、テクノロジーセクターの比重を大幅に引き下げた均等加重S&P 500(RSP)のパフォーマンスだろう。テクノロジーの重要性が低下したのではなく、他のセクターの重要性が増しているのだ。景気拡大が続く中で利益成長の裾野が広がっているなら、平均的な銘柄はアウトパフォームするはずであり、昨日のRSPは+0.65%の上昇でまさにその動きを見せた。国内経済により焦点を当てたラッセル2000小型株指数(IWM)も+0.75%と好調だった。これらの動きは、戦争に起因するインフレ率のピークアウトと、健全な個人消費の数字によって裏付けられた。
個人消費は堅調、インフレはピーク
5月の個人消費支出は前月比+0.7%、インフレ調整後でも+0.3%と増加した。これはガソリンや食品価格の上昇にもかかわらず、4月の横ばいからの加速だ。税還付や株高による資産効果がこの数字を押し上げた可能性
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