01/04/2025

【マクロ経済】2025年に私が投資対象として注目する2つの国とマクロETFポートフォリオの最新のアップデートを徹底解説!

black and white cat in cageジェームズ・ フォードジェームズ・ フォード
  • 本稿では、2025年に私が投資対象として注目する2つの国と最新のマクロETFポートフォリオに関するアップデートを詳しく解説していきます。
  • 韓国政府は「バリューアップ」プログラムを通じて投資環境を改善し、企業ガバナンス強化や透明性向上を目指していますが、財閥支配や高い相続税などの課題が依然として残っています。
  • ブラジルは通貨不安やコモディティ価格変動に直面していますが、高金利や輸出競争力の強化により、短期的リスクを受け入れる投資家にとって魅力的な市場となっているように見えます。
  • 足元では現金保有率を高め、リセッション耐性のあるETFやナスダック銘柄の購入など、戦略的な資産配分でポートフォリオの最適化を進めています。

※「【マクロ経済】2025年の米国経済のリセッション(景気後退)の可能性とは?S&P 500とビットコインの今後の見通しに迫る!」の続き

前章では、2025年の米国経済のリセッション(景気後退)の可能性とS&P 500(SPX)とビットコイン(BTCUSD)の今後の見通しに関して詳しく解説しております。

本稿の内容への理解をより深めるために、是非、インベストリンゴのプラットフォーム上にて、前章も併せてご覧ください。

2025年に私が投資対象として注目する2つの国とは?

本稿では、2025年に向けて注目している2つの国についてお話しします。

韓国

直近執筆した下記のマクロレポートにおいて、iシェアーズ MSCI 韓国 ETF(EWY)を通じて韓国市場への投資を増やしているとお伝えしました。

また、本稿への理解を一層深めるために、インベストリンゴのプラットフォーム上より、下記のレポートを併せてご覧いただければと思います。

その理由の一つは、これまで投資家に敬遠されがちだった韓国市場を、政府がより投資しやすい環境に整えようと積極的に取り組んでいる点です。

韓国の株式指数における比重は、この20年間で約25%から12.5%にまで低下

2024年2月に始まった「バリューアップ」プログラムは、企業ガバナンスの強化や透明性の向上、株主価値の最大化を目指し、長年指摘されてきた「韓国ディスカウント」の解消を図るものです。このプログラムは日本のガバナンス改革に着想を得たもので、新しいETFの設立や「韓国バリューアップ指数」の導入、企業参加を促すインセンティブの提供といった施策が含まれています。

韓国は、メモリチップやEVバッテリーといった分野で世界市場をリードするなど、技術面や経済面で大きな進歩を遂げているものの、財閥の支配構造、ガバナンスの不備、高い相続税といった根深い課題が、企業の評価向上を阻んでいます。

また、批評家の間では、改革が実際に変革を促す強制力を欠いているとの懸念が上がっています。このプログラムが一時的な政治的アピールにとどまらず、持続可能な構造改革を実現できるかどうかが、その成否の鍵を握っています。

ブラジルとメルカドリブレ(MELI)

ブラジルは、世界経済の不確実性やコモディティ価格の変動、国内政策への懸念によって、近年通貨面での課題に直面しています。ブラジルレアルは、インフレ圧力、高金利環境、新興市場に影響を及ぼす地政学リスクなどが要因となり、不安定な動きを見せています。また、大豆、鉄鉱石、石油といったコモディティへの依存が強いため、世界的な需要の変動が通貨の変動に直結しやすい状況です。

しかし、この状況は同時に魅力的な投資機会を提供しているようにも見えます。レアル安はブラジルの輸出競争力を高め、農業、鉱業、エネルギーといった主要産業の成長を促進する可能性があります。また、ブラジル中央銀行は世界でもトップクラスの高い政策金利を維持しており、高利回りを求める投資家にとって同国の国債が注目されています。

インフレの安定や改革の進展が期待される中、ブラジルの経済見通しは改善する可能性があります。これにより、株式が成長可能性に対して割安と見なされる状況が生まれるかもしれません。短期的な通貨リスクを受け入れる覚悟のある投資家にとって、回復する市場での魅力的な資産価格や高い利回りは、大きなチャンスとなるでしょう。

そして、ラテンアメリカ関連で私が特に注目している銘柄の一つは、もちろんメルカドリブレ(MELI)です。

メルカドリブレの株価推移

(出所:TrendSpider

前四半期にいくつか小さな課題に直面したものの、私は依然としてこの企業を「南米のアマゾン」と考えており、将来有望な巨大企業へと成長する可能性を秘めていると確信しています。

1年前と少し前ではありますが、下記の分析レポートにおいて、メルカドリブレに対して私が強気の理由を詳しく解説しておりますので、関心がございましたら、併せてご覧いただければと思います。

加えて、インベストリンゴのテクノロジー関連銘柄担当アナリストであるダニル・ セレダ氏も同社に関する詳細な分析レポートを執筆しておりますので、こちらも併せてご覧いただければと思います。

マクロETFポートフォリオの最新情報

ここでは、私の運用すポートフォリオの1つである「マクロETFポートフォリオ」の最新動向に関して共有していきたいと思います。

 マクロETFポートフォリの詳細

現在、ポートフォリオの36%以上を現金で保有しています。

(出所:Snowball Analytics

11月は好調な結果を収めましたが、12月には一部の損失を計上しています。それでも、タイミングよく利益確定を行うことで収益を確保できました。Grayscale Bitcoin Trust ETF(GBTC)とグローバルX・MSCIアルゼンチンETF(ARGT)は依然としてポートフォリオ内で最も優れたパフォーマンスを発揮しています。

そして、2025年1月以降は、以下のポイントを中心に、魅力的な価格で現金を活用する計画です:

・ナスダック銘柄の再購入

・iシェアーズ 米国債20年超ETF(TLT)の購入

iシェアーズ・シルバー・トラスト(SLV)とSPDRゴールド・シェアーズ(GLD)の平均取得価格の引き下げ(ナンピン)

・景気後退に強いETFやセクターの選定を開始

これらの戦略を通じて、ポートフォリオの更なる最適化を目指していきます。

また、毎週、マクロ経済、並びに、注目のテクノロジー関連銘柄に関するレポートを複数執筆しており、私のプロフィール上にてフォローしていただければ、最新のレポートがリリースされる度にリアルタイムでメール経由でお知らせを受け取ることが出来ます

私のテクノロジー関連銘柄やマクロ経済に関する最新レポートを見逃さないために、是非、フォローしていただければと思います!

本稿は以上となります。

今回は、私の運用するポートフォリオの1つであるマクロETFポートフォリオに関して解説していきましたが、これ以外にも、下記の3つのポートフォリオを運用しています。

1️⃣ YOLOポートフォリオの詳細

・ YOLOポートフォリオとは?

2️⃣ End Of The WorldEOW)ポートフォリオの詳細

・ EOW(エンド・オブ・ザ・ワールド)ポートフォリオとは?

3️⃣ スイングポートフォリオの詳細

4️⃣ マクロETFポートフォリの詳細

そして、各ポートフォリオに関して定期的に詳細なアップデートのレポートも提供しておりますので、米国株、並びに、外国株投資に関心がございましたら、インベストリンゴのプラットフォーム上より、併せてご覧いただければと思います。

YOLOポートフォリオ関連


アナリスト紹介:ジェームズ・ フォード

📍米国マクロ経済&テクノロジー担当

フォード氏のその他のテクノロジー関連銘柄やマクロ経済のレポートに関心がございましたら、是非、こちらのリンクより、フォード氏のプロフィールページにアクセスしていただければと思います。


インベストリンゴでは、弊社のアナリストが、高配当関連銘柄からAIや半導体関連のテクノロジー銘柄まで、米国株個別企業に関する動向を日々日本語でアップデートしております。そして、インベストリンゴのレポート上でカバーされている米国、及び、外国企業数は250銘柄以上となっております。米国株式市場に関心のある方は、是非、弊社プラットフォームよりレポートをご覧いただければと思います。

弊社がカバーしている企業・銘柄の一覧ページはこちら