11/23/2023

やや強気
パランティア・テクノロジーズ
やや強気
現時点では、将来フリー・キャッシュ・フロー・ベースで43倍の水準で取引されているが、足元の材料は、同社が大幅な成長と市場における優位性を確立する軌道にあることを示していると見ている。
パランティア・テクノロジーズ(PLTR:配当利回り0%)最新の2023年第3四半期決算分析を通じて将来性に迫る!

a black and white logoマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラマイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ
  • 本稿では、注目の米国テクノロジー銘柄であるパランティア・テクノロジーズ(PLTR:配当利回り0%)の財務と強み(競争優位性)分析を通じて、同社の今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
  • 同社は、Gotham、Foundry、Apolloなどのソフトウェア・プラットフォームを通じて大規模なデータ分析を支援し、政府機関を含む幅広い業界でユニークな地位を築いています。
  • 2024年の売上高成長率が20%と予想されており、10億ドルのフリー・キャッシュフローを見込んでいます。
  • 独自の技術と戦略で市場での優位性を確立しており、今後18ヶ月で、現在の20ドル前後の株価から50%のリターンが期待できる可能性のある投資先として注目しています。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)への投資テーマ

パランティア(PLTR)は、組織・企業が大規模なデータ分析をシームレスに行えるようにするソフトウェア・プラットフォームの開発に注力している。

同社は、Palantir Gotham、Palantir Foundry、Palantir Apolloなどのプラットフォームで、政府機関を含む幅広い業界に対応している。

多くの投資家は、過去数ヶ月間の同社の株価パフォーマンスを見て、既に、この銘柄に投資する機会を見逃してしまったと述べている。

しかし、私としては、彼らに対して、「株価が過去にどれだけ上昇したかを振り返ってみても、その株価が、これからどの水準に向かっているのかについては分からないだろう」と反論したい。

ここでは、今後12ヶ月間というスパンで見た場合、今がこの銘柄を買うのに絶好のタイミングだと私が考える理由を説明したい。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)への投資についてどう考えるべきか

私は、この会社が非常に論争好きで、宣伝過剰な会社だと認識している。

また、この経営陣が、贅沢な株式ベースの報酬(SBC)で過大な報酬を得ていることも認める。

しかし、私が同社に強気な理由は、こうした事柄よりもずっと単純である。

私は、不況を乗り切れる銘柄を探しているのである。

そして、特に、足元、市場に蔓延しているアニマル・スピリッツによって、今は誰も不況を心配していないことは認識している。

しかし、私は、第一に、自身の資産を保全することを目指している。

そして、その後に、自身の資産を増やしたいのである。

以上を踏まえ、私は同社の将来性に非常に期待している。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の当面の見通し

パランティアには、Palantir Gotham、Palantir Foundry、Palantir Apolloという3つの主要ソフトウェア・プラットフォームがある。

Gothamは複雑なデータセットの中の隠れたパターンを特定することに重点を置き、Foundryはデータ分析のための中央オペレーティングシステムを作成し、Apolloは様々な環境において安全かつ継続的なソフトウェア・デリバリーを保証している。

同社は、政府を含む顧客が、データを再配置することを通じて、態勢強化を図ることを支援し、効果的な指揮のためのパートナー・メッシュ・ネットワークを構築することを目指している。

さらに、AIを活用した意思決定管理システムにおける同社の進歩は、AIブートキャンプの成功に表れており、具体的な価値を迅速に提供している。

同社のトップ・リーダーであるシャム・サンカーとアレックス・カープは、決算説明会において、これらのブートキャンプから得られた主な知見について説明し、大規模な言語モデル(LLM)の実用的な応用を、効果的なツールで理解することの重要性を強調した。

同社のユニークなポジションは、ビジネス上のセマンティクス(意味論)を、同社のプラットフォーム上にシリアライズすること(複数の並列データを直列化して送信すること)で、ユーザーがビジネス上のセマンティクスを大規模な言語モデルに対して指示できるようにすることです。

次に、同社の市場における差別化として、高度なデータ分析、特に、政府機関や商用アプリケーションに不可欠な「複雑なデータセットを扱うプロバイダー」としてのユニークなポジションが挙げられる。

同社は、競合他社が同社のビジネスをコピーしようとしても、参入の難しいニッチな分野を切り開いてきた。

同社は、国防総省のような組織が保有するデータにアクセスすることの難しさを強調することで他社との差別化を図り、潜在的なライバルは、同社か、他の同様のソリューションを利用する必要があると主張している。

以下は、決算説明会の抜粋である。

「国防総省が持っているような種類のデータにアクセスするには、パランティアのシステムを使用するか、或いは、パランティアに似たようなシステムを自ら構築する必要がある。」

そして、このような背景を踏まえ、2024年の見通しについて説明したい。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)の2024年度の売上高成長率見通し

以前から申し上げているように、私は、同社の年平均成長率が、2024年に向けて緩やかになることから、この事業は来年は20%の年平均成長率を達成できると考えている。

また、この推論は、市場のアナリストの収益コンセンサス値によっても裏付けられている。

アナリストの予想が私の予想と同じであること自体は重要ではないが、両者の見通しの数字が、同じボールパーク内(範囲内)にあることは重要である。

以前から申し上げているように、ここで重要なのは、同社が年平均成長率20%のビジネスであることを市場が確信することである。

同社が着実で安定した成長事業であることを、具体的な財務データを通じて投資家に説得力を持って示すことができれば、今後、株価は非常に高いプレミアムで取引されることになるだろう。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)のバリュエーション:予想フリーキャッシュフローの43倍の水準

私は、2024年にパランティアが10億ドルのフリー・キャッシュフローを生み出すと信じている。

そして、もし、同社が10億ドルのフリー・キャッシュ・フローを生み出すことができたら、同社のことを「過大評価されており、実際にキャッシュ・フローを生み出す能力はない」と考えていた投資家は、皆、懐疑的な見方から、突然、買い手に変わるだろうと見ている。

何度も申し上げているように、株式投資をする上では、常に12カ月先まで見通さなければならない。

そして来年の今頃は、同社は10億ドルのフリー・キャッシュ・フローが達成可能な水準となり、同社の株価は、現在の20ドル前後の水準ではなく、30ドル前後に近づいていることだろうと見ている。

パランティア・テクノロジーズ(PLTR)に対する結論

以上より、パランティアはユニークな製品を戦略的に提供することで、市場における強力な地位を確立している。

現時点では、将来フリー・キャッシュ・フロー・ベースで43倍の水準で取引されているが、足元の材料は、同社が大幅な成長と市場における優位性を確立する軌道にあることを示していると見ている。

複雑なデータ課題に効率的に対処することに焦点を当て、独自の市場戦略を展開し、その使命に揺るぎないコミットメントを持つ同社は、堅実なリターンを提供するのに有利なポジションにあると思われる。

これらの要素を考慮し、私は同社に対して強気の見通しを立てており、同社が今後18ヶ月以内に50%のリターンを達成する可能性は十分にあり、データ分析とソフトウェア・ソリューションのダイナミックな状況において、非常に魅力的な投資先であると見ている。

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アナリスト紹介:マイケル・ウィギンズ・ デ・オリベイラ

📍テクノロジー&エネルギー担当

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