やや強気パロ アルト ネットワークスパロアルトネットワークス(PANW)の競争優位性とは?最新の2023年第4四半期決算分析を通じて将来性に迫る!

- 本稿では、注目の米国サイバーセキュリティ銘柄であるパロアルトネットワークス(PANW)の2023年8月18日発表の最新の2023年度第4四半期決算分析を通じて、今後の株価見通しと将来性を詳しく解説していきます。
- 同社は、高収益性と豊富なフリー・キャッシュ・フローに支えられ、次世代セキュリティとレガシー事業の両方で成長を続けています。
- サイバーセキュリティ業界はAIの進化による脅威の増加により、強化されたセキュリティソリューションの需要が高まっており、同社もその分野での重要な役割を担っています。
- 同社は、堅調な成長見通しと安定した財務実績を背景に、サイバーセキュリティの展望における魅力的な投資先であるように見えます。
パロアルトネットワークス(PANW)への投資テーマ
最近の分析で、私は以下の理由でパロアルトネットワークス(PANW)に注目した。
第一に、パロアルトネットワークスは高い収益性を示している。
一部の投資家が弱点として認識していることとは対照的に、私は、同社が急成長中の次世代セキュリティ・ポートフォリオに依存しているだけでなく、レガシー事業から生み出される多額のフリー・キャッシュ・フローからも利益を得ていることを強みだと考えている。
これらのキャッシュフローにより、パロアルトネットワークスは成長事業への再投資を行うことができている。
私は前回のコメントを維持し、今回は、AIがサイバーセキュリティの状況に与える影響について追加的な背景を説明したい。
私は2022年8月30日にパロアルトネットワークスに注目した。
株価がプラスに転じるまで9カ月以上を要したが、その間の市場環境は厳しいものだった。
しかし、私が注目する基本的な理由は変わっていない。
パロアルトネットワークスの株価は割安であり、力強い成長の見込みがあると考えている。パロアルトネットワークスには魅惑的なストーリーはないかもしれないが、テクノロジー・セクターにおいてユニークなポジションを占めている。
なぜパロアルトネットワークス(PANW)なのか?
サイバーセキュリティ業界は、絶え間ない進化が特徴である。他の多くのテクノロジー・サブ分野とは異なり、サイバーセキュリティ業界最大手の市場シェアはわずか1.5%に過ぎず、この業界の構造的な特徴を示している。
およそ3,000社のサイバーセキュリティ企業が乱立するこのセクターは、悪意のある行為者の順応性に後押しされた継続的なイノベーションにより象徴されている。脅威が進化するにつれて、業界は新しい防御メカニズムで対応し、継続的なイノベーションのサイクルを生み出している。
特定のセキュリティ領域に秀でた企業は、新たな脅威ベクトルへの対応に苦戦することが多く、最初の成功の後に停滞することになる。その結果、業界は、Workday、Salesforce、ServiceNowのような企業がそれぞれの領域で成功したように、統合されたセキュリティ・プラットフォームを構築する方向にシフトしており、今後5~10年の間にサイバーセキュリティ分野で2桁の市場シェアを達成することを目標としている。
さらに、AIは強固なセキュリティ・ソリューションの需要を促進する重要なトレンドとなっている。絶え間ないイノベーションによってサイバーセキュリティの状況が進化するにつれ、AIの統合はますます重要になっている。
AI:チャレンジか、或いは、チャンスか?
AI技術はセキュリティ対策を大幅に強化している。例えば、AI主導のアルゴリズムにより、セキュリティー上の脅威に対するリアルタイム検知と緩和が可能になり、対応時間が数日から数分に短縮されている。業界全体でAIが広く採用されることで、潜在的な悪意ある行為者の攻撃対象がさらに拡大し、強固なサイバーセキュリティ・ソリューションの必要性が浮き彫りになっている。
進化するAI主導の脅威に直面し、企業はサイバーセキュリティ対策を怠るわけにはいかない。AIの急速な進歩により、サイバー犯罪者は洗練された自動化された攻撃能力を手に入れている。 その結果、企業は潜在的な財務上の損失、業務の混乱、風評被害を軽減するために、AI主導の脅威に対する防御を優先しなければならない。
サイバーセキュリティを軽視すれば、企業は壊滅的な侵害にさらされるだけでなく、評判、顧客の信頼、財務の安定性も危うくなる。AIによるサイバー攻撃の時代において、サイバーセキュリティの実践と技術に常に最新の注意を払うことは、選択肢ではなく、現代企業が生き残る為に、極めて重要な必須事項である。
これを踏まえて、パロアルトの財務状況を検証してみよう。
パロアルトネットワークス(PANW)の売上高成長率は堅調
2024年度が2023年度を上回ることはないだろう。私は、パロアルトネットワークスは年平均成長率20%近くを維持できると見ており、そのレジリエンスの証であると主張している。
パロアルトネットワークス(PANW)のバリュエーションに関して
私の一貫した主張は依然として変わらない。投資家は、安定した業績が保証されるのであれば、喜んでプレミアムを支払うだろう。パロアルトネットワークスは、透明性の高い3カ年ガイダンスを通じて、投資家に安心感を提供している。
要約すると、以下のように、高収益事業に支えられた安定した予測可能な成長率とともに、成長し続ける「獲得可能な最大市場規模(TAM)」が存在する。
40%ルールを達成している企業は、優良企業として広く認知されている。上記の通り、PANWは「50%ルール」に向けて確実に前進している。
結論として、今年のnon-GAAP EPSの44倍というバリュエーションは、PANWにとって魅力的な提案であると客観的に判断される。
パロアルトネットワークス(PANW)への結論
私がパロアルトネットワークスへの投資に注目した理由は、その卓越した収益性とサイバーセキュリティ業界における独自のポジションにある。
特筆すべきは、次世代セキュリティ・ポートフォリオとレガシー事業の両方から多額のフリー・キャッシュ・フローを生み出している点である。
さらに、業界の絶え間ないイノベーションと、セキュリティ・ソリューションにおけるAIの重要な役割によって、サイバーセキュリティに対する需要が高まっていることを強調した。
進化するAI主導の脅威を考えると、最新のサイバーセキュリティ対策を怠ることは、企業にとって大きな財務的損失や業務上の混乱につながりかねない。
パロアルトネットワークスは、堅調な財務実績と有望な成長見通しを背景に、魅力的な投資機会を提供しており、進化し続けるサイバーセキュリティの展望における優れた選択肢となっている。
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