27回目の最高値が示す年末シナリオ:S&P500は3週連続で上昇、中間選挙前の調整に備える

■S&P500は3週連続高値更新、増益率は31%
第2四半期の増益率は31%と好調で、通期の増益率予想は年初の15%から27%へ上方修正されました。
■インフレは鈍化、リスクはイラン情勢の長期化
CPI・PPIともに前年比の伸びが2カ月連続で低下する一方、中東の膠着が原油価格と金利を高止まりさせています。
■7月小売売上高の減少は一時的要因が中心
Amazonのセール時期変更や自動車販売の反動が主因で、裁量性の高い外食支出は増加しており消費者心理は底堅いとみています。
■年初来27回目の最高値、過去の前例は年末までの上値余地を示唆
中間選挙前に調整が入っても、50日移動平均線の7,500付近が支えになるとみています。
3週連続の最高値更新、増益率は31%に
S&P500(SPY)は3週連続で上昇し、その過程で史上最高値を更新しました。原油価格と長期金利は、イランとトランプ政権の交渉が今回も実らなかったことを受けて上昇した一方、落ち着いたインフレ指標を受けてFRBの次回会合における利上げ確率は低下しました。加えて決算発表は好調が続いており、第2四半期の増益率は31%という驚くべき水準に達し、パンデミック後の景気回復期にあたる2021年以来、最も強い上半期の実績となりました。アナリストのコンセンサスは、今年の増益率予想を年初の15%から27%へ引き上げています。これは、景気後退からの回復局面を除けば前例のない伸び率です。

(出典: T. Rowe Price)
インフレ指標は落ち着き基調、リスクはイラン情勢
先週発表されたインフレ指標は、市場の上昇を後押ししました。消費者物価指数(CPI)は7月に前月比0.1%、前年比では3.4%の上昇となり、コア指数も前月比0.2%、前年比2.5%の上昇にとどまりました。前年比の伸び率はいずれも2カ月連続で低下しています。生産者物価指数(PPI)は7月に横ばいとなり、前年比の伸び率は5.5%から4.7%へ低下しました。コア指数は前月比0.2%上昇し、前年比の伸び率は4.7%から4.2%へ低下しています。このディスインフレの動きが短期間で終わるのか、それとも続くのかを判断するのはまだ早い段階です。それは、イラン情勢が中間選挙前に決着するかどうかに大きく左右されますが、決着するというのが私の基本シナリオです。相場全体が先行指標であるとすれば、これは投資家にとって好ましい兆候です。

(出典: Bloomberg)
小売売上高は減少も、懸念せず
金曜日、商務省が7月の小売売上高が1年以上ぶりの大きさで減少したと発表したことを受け、経済成長の主要なエンジンである個人消費の底堅さに疑問符がついています。売上高は0.6%減少し、オンライン消費が2.2%、自動車関連支出も2.2%それぞれ落ち込んだことが要因です。私はこれを懸念していません。Amazonがプライムデーのセールを7月から6月へ前倒ししたため、比較のハードルが上がった影響です。自動車販売についても、6月に2.4%、5月に1%それぞれ増加した反動で比較が厳しくなりました。レポートを構成する13分
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