利上げの翌日、株も債券も買われた。反発が続くかは原油と金利しだい

■利上げの翌日に株と債券がそろって買われた
主要指数は6週間ぶりの上昇幅となり、10年債利回りは5%を割って4.95%で引けました。原油も下落し、インフレへの警戒がやや和らいでいます。
■労働市場の底堅さがFRBに時間的猶予を与えている
極めて強い小売売上高に続き、週次の新規失業保険申請件数が19万6,000件と過去1年で3番目に少ない水準まで低下しました。
■9月の5%の調整は例年どおりで、底かどうかは原油と金利しだい
均等加重のS&P500は高値から5%下げていますが、これは最もパフォーマンスの悪い月に典型的な動きだと整理しています。一方で50日移動平均線を上回る銘柄の比率は31%まで低下しており、内部はまだ傷んでいます。
■反発が続けば、金利感応度の高い分野に巻き戻しの余地が残る
不動産・公益事業・一般消費財の3セクターは、原油と金利がピークを打ったという前提のもとで第4四半期に市場平均を上回ると見ています。
一日遅れの反応でした。FRBが政策金利を0.25%引き上げたあと、株式と債券がそろって買われています。主要指数は6週間ぶりの大きさとなる上昇を記録し、10年債利回りは5%を割り込んで4.95%で引けました。原油も下落し、インフレへの警戒がいくらか和らいでいます。
中央銀行が物価の安定という使命を果たせる——投資家はその確信を取り戻しつつあるように見えます。足元の経済指標の強さは、FRBにそのための時間的猶予を与えたということでもあります。

(出典: Finviz)
市場はFRBを信じ直した
S&P500(SPY)は1.14%、NASDAQ(QQQ)は1.69%、ダウ平均(DIA)は0.61%の上昇でした。S&P500にとっては8月上旬以来の大きさです。
きっかけは指標の強さにもあります。極めて強い小売売上高が発表された翌日、週次の新規失業保険申請件数が19万6,000件まで減少しました。過去1年で3番目に少ない水準です。労働市場が崩れていないことを示す数字が、続けて2本出てきたことになります。
新規失業保険申請件数の見方
【補足】週次の新規失業保険申請件数とは
- 何の数字か: 週に1回、米労働省が発表する、新たに失業保険を申請した人の数です。月次の雇用統計より1カ月近く早く出るため、労働市場の変調をいち早く映します。
- 水準の目安: 20万件前後は歴史的に見てかなり低い水準で、30万件を超えてくると景気後退が意識され始めます。今回の19万6,000件は前者にあたります。
- 本節の論点: 利上げ直後にもかかわらず労働市場が悪化していないことが、「FRBはインフレと戦う余裕がある」という見方を支えています。

(出典: Bloomberg)
良い知らせと、まだ残る悪い知らせ
原油と長期金利が下を向いたのは良い知らせです。悪い知らせは、WTI原油が依然として1バレル100ドルをうかがう水準にあり、長期金利も2007年以来の高さの近くにとどまっていることです。
重要なのは水準そのものより変化の方向です。この改善が続くなら、第3四半期の決算発表に向けて強い追い風になります。
私の一番の懸念はそこではありません。株式市場の強さと足元の経済指標の堅調さが、大統領にイランとの戦争を続ける自信を与えてしまうことです。今日のインフレ問題の主因はこの紛争にあり、それが長期金利
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